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崗上虜囚の備忘録

日本よ!。私の日本への思いです。 コメントに返事を書かないこともあります。悪しからず。 コメントの投稿は日本人だけにしてください。 日本人でない場合は、国籍を書いてください。 注、google chromeで閲覧出来ませんので、filefoxかinternet explorerで閲覧してください

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最後の定住民国家日本3

長江文明は長江流域に発展した古代文明のことを言う。その発見は浙江省の莫角山(ばっかくさん)遺跡で東西670m、南北450m、高さ10mに及ぶ基壇跡や大量の玉器が見つかったことから始まった。

その後、長江流域の各地で巨大城壁や世界最古の水田跡も見つかり、長江文明が紀元前14000年ぐらいに始まった黄河文明より古い文明であることが分かった。

長江文明が、世界の4大文明と言われるメソポタミア文明、インダス文明、エジプト文明、黄河文明等と異なるのは、世界の4大文明が何れも湿潤と乾燥の狭間の大河のほとりに位置するのに対し、長江文明は湿潤の照葉樹林帯に位置することである。

従って、作物も世界の4大文明が畑作による麦や大麦に対して、水田による米である。又、長江文明は金属器と文字を持たない。

長江文明は紀元前1000年頃無くなる。長江人は呉越等の漢民族が立てた王朝に組み込まれて行く。長江文明が滅んだのは、黄河流域にすむ牧畜民の執拗な攻撃にされた為と言われる。実際、長江文明の遺跡を見ると、後の年代になるに従って城壁を構えるようになる。

長江文明は武器と無縁な社会であった。それが城壁を構えるようになったのは、外部からの襲撃に備えた為である。それでも金属器持たない長江文明は滅びるしか無かった。

それより、何故長江人が湿潤な照葉樹林帯に住むようになったのであろうか。森林は意外と食性に乏しい。大東亜戦争時、ニューギニアの密林に入った日本兵は、皆栄養失調で倒れている。サゴヤシ等のデンプンが豊富にある植物は有ったが、タンパク質が無いのである。

大河の畔といえ、長江人が森のそばで定住せざる得なかったのは理由がある。

そもそも人類が森を捨て草原に進出したのは、動物性タンパクを得る為であった。ユーラシア大陸を横断し、アメリカ大陸まで分け入ったのは、狩により動物が減った地を捨て、新たな狩の場所を探す為だった。

でも、アメリカ大陸まで行かずとも、又森に定住する迄も無く、ユーラシア大陸には動物が居た。だが、その動物は誰かの持ち物であった。持ち主は遊牧民である。

ユーラシア大陸の草原地帯に初めて入った人類は、バイソンの群れを見たアメリカ人のように『ワーオ』と言ったであろう。始めは仲間と一緒に動物の群れと共に移動し、次は後からきた人間に動物を横取りされないように守った筈である。遊牧民の始まりである。

後からきた人間集団の方が強ければ、囲った動物は奪われたであろう。お互い生きる為である。ユーラシア大陸中央の草原では、のべつ奪い奪われの生存競争が行われていたのである。今は牧歌的な遊牧民であるが、現在の遊牧民は嘗ての草原の覇者の末孫である。草原の歴史は日本人が想像できない程過酷である。

草原で狩を出来なかった者は、止む無く川の畔で採取を行う。長江人もその一人である。漁労採取から栽培へ栽培からの農耕へ。そして長江人は終に水稲栽培を完成した。米はデンプンだけでなく、少量であるが質の良いタンパク質を含む。米だけでなく色々な野菜や果実も栽培した筈である。一昔前であるが、農村と漁村を比較すると、農村の方が栄養状態が良かった。

かくして長江人は、遊牧民より豊かになった。しかし4000年前(紀元前3000年~紀元前2500年)頃、寒冷化が支那大陸を襲う。そして寒冷化により食糧不足になった黄河流域の牧畜民が南下し襲ってきた。この牧畜民こそが現在の漢民族である。

漢民族は黄河上流で遊牧を営んでいたが、黄河中流にいた先住民を追い出し、住み付き畑作牧畜を行うようになっていた。漢民族は元遊牧民、いわば草原の覇者であった。漢民族は既に鉄と馬を使用していた為、長江人はなすすべも無かった筈である。

漢民族による来襲と殺戮。今チベットやウイグルで起きていることは、古代から繰り返し起きていたのである。長江人は水に慣れ親しむ水の民でもある。度重なる襲撃により、船で逃げ出すものも多数いた筈である。

しかし定住民である長江人が逃げ出すのはよほどの事である。彼の財産は水田であり田畑である。遊牧民のように金銀財宝では無い。現代でも残虐な支那人である。当時は目も当てらぬ惨状が起きていたであろう。度重なる襲撃による惨状から、常に農耕具や種籾を船に積んでいた者もいたかも知れない。

脱出先は東シナ海である。東シナ海に出ると海流の関係から、運が良ければ朝鮮半島より九州に漂着する。長江人の日本への漂着は何度もあったと思われる。縄文時代に稲作が行われたのはボートピープルの長江人が持ち込んだ稲によるものと考えられる。

また黄河流域の牧畜民が南下した原因となった寒冷化は縄文人の生活も襲う。縄文晩期、縄文人は激減する。それを救ったのは長江人である。日本列島全体で稲作が盛んになり、人口は増大した。日本列島は豊葦原の瑞穂の国として再生した。

縄文人と長江人。定住民同士。森の民同士。お互い世界最古の土器を作り、最古の漆工芸品を作る。片や硬玉の翡翠のでアクセサリを作り、片や軟玉の翡翠で各種の玉器を作る。縄文人と長江人の出会いを幸せな邂逅と呼ぶ人もいる。

日本にいる長江人と思われるY遺伝子はO2b1。縄文人のY遺伝子はD2。どちらも日本しかいない絶滅危惧種である。

(前の記事)、続く



 
おまけ(天皇の先祖は長江人か?)
長江文明が太陽や鳥を祭ることから、神社の原型は長江にあると言う人もいる。天皇は長江人から出たと言う人もいる。果たしてそうであろうか。

確かに日本の風俗習慣、食べ物着る物、かなりの物が長江文化に由来するものが多い。しかし二つの点から違うと思う。一つは長江文明が祭祀として人間の生贄を使うことである。もう一つは言語である。日本語は色々な語彙を取りれている。しかしベースは縄文語である。

もし長江人が天皇家の先祖なら、神話にも一大イベントであった大陸脱出劇が記載されている筈であるが、それも無い。日本の神話に有るのは、火の神による逸話である。古事記にはやたら火の神が出て来る。

伊邪那美神が無くなったのは、火の神の迦具土神を生んだからである。神武天皇の祖父は彦火火出見尊(火遠理命)である。火遠理命の親邇邇芸命(ニニギの尊)の別名は彦火瓊瓊杵尊とも言われる。邇邇芸命の兄は天火明命である。

それより、なんと言っても伊邪那美神が黄泉の国から蘇ったときの記述である。『頭には大雷居り、胸には火雷居り、腹には黒雷居り、陰には拆雷居り、右手には若雷居り、左手には土雷居り、左足には鳴雷居り、右足には伏雷居り、併せて八雷神成り居り』。

これは火山の噴煙を夜見た人は、火山の噴火の描写だと気が付く筈である。夜の噴煙は稲妻が蜘蛛の巣のように噴煙を覆う。そして霧島火山の規模の大きい噴火で一番新しいのは、約4200年前の縄文時代の噴火である。この時の噴火で、高千穂峰の形成後、御池や御鉢が作られた。高千穂は天孫降臨の地である。

写真家Peter Vancoillieさんの噴火の写真
 

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最後の定住民国家日本2

日本の価値観や日本の特徴は毎年失われているが、それでも世界有数な先進国でありながら犯罪率が少ないとか、古い伝統文化も維持しているとか、まだ多くの特徴を備えている。

『最後の定住民国家日本』を書こうと思ったのは、日本が何故そのような特徴を持つ国になったかである。

このシリーズを書いているときに、チャンネル桜の討論番組 『【討論!】大東亜戦争開戦70周年記念大討論[桜H23/12/10](18:06頃から)』 の中で、陸上自衛隊特殊作戦郡初代郡長の荒谷卓氏によるグローバリゼーションに関する興味深い話があった。

内容は、『ヨーロッパで武道を教えているが、教わるヨーロッパ人の関心は武道のテクニカルの事ではなく、武士道の精神、神道的な文化である。それは、大震災で我が身を犠牲にする日本人の姿が紹介された事にもよる。現在(ヨーロッパでは)多くの市民レベルでは、利己主義や個人主義については反対意思を表明している。日本社会には理論だって説明されていないが、グローバリゼーションが誘導している個人主義とは違う、利他的社会的理念、即ち反グローバリゼーションが実存している。従って、日本は世界に牽引力となる文化を有する少数な存在ではないか。』である。

世界は、個人主義やグローバリゼーションに疑問を感じている。世界は日本にはそれと違う何かが有ると気付き始めた。それなのに日本人自身が日本を壊し始めている。グローバリゼーションに信奉した日本人は、日本の潜在能力を理解出来ない。又、甚だしきは、先のエントリーで挙げた神戸市役所職員のように、朝鮮人の嘘に洗脳され日本を憎んでいる者がいる。彼等も日本の可能性が理解できない。

理解するには日本人の生い立ちや生き方、それと対比した世界の人の生い立ちと考え方を知る必要がある。

最後の定住民国家日本・縄文文化
現代の日本人は、古くから日本列島に住みついた縄文人と、その後大陸・半島から流入した渡来人で構成される説が一般的である。男性のY遺伝子から見ると、日本人は、Cタイプ、Dタイプ、Oタイプの遺伝子を持つ男性から構成されている。

CタイプとOタイプの遺伝子は、アジア大陸に多く見られるタイプであるが、Dタイプについては、世界的に見て日本人以外にチベット人、アンダマン諸島にいる黒人、支那の少数民族であるイ族と、少数しかいない。その為に、Dタイプの男性が多いのが日本民族の特徴であるとされている。但し、日本人のDタイプはD2タイプであり、チベット人のD1、D2タイプと若干違う。

そして、このDタイプは縄文人のY遺伝子のタイプと言われている。支那文化圏や東アジア文化圏に属するといわれながら、日本は他のアジア諸国と何かが違う。日本が他のアジア諸国と違う何かが有るとするなら、日本人が縄文人の性格や縄文文化の影響を受け継いでいる為である、と言うのも可能性の一つである。

人類の故郷はアフリカである。人類が密林や林から、草原に出たのは狩ができるようになってからである。Y遺伝子の中で比較的早く分岐したDタイプは早くからアフリカから狩の旅に出る。

そして何故Dタイプが日本列島くんだりまで来たのか。それは獲物が少なくなった事と、後からくる集団との縄張り争いに敗れたため、追われるような形で日本列島にたどりついたのでは無いかと考えられる。

当時は氷河期の為、海は後退し日本列島は陸橋で大陸と繋がっていたが、日本列島で獲物であるナウマン象を撮り尽くした時、地球は温暖化に向かい、陸橋は海となり、Dタイプの人間は日本列島列島に取り残された。

しかし陸の獲物はいなくなったが、幸い海には魚が豊富にいた。Dタイプの人間は狩猟から、漁労採取の生活をするようになる。漁労採取であれば移動する必要は無くなる。海は広い。獲物を巡って縄張り争いをする必要は無くなる。縄文人は定住して生活するようになった。

そして定住したおかげで、生活に必要な道具を時間をかけて作れるようになった。その道具の一つが縄文土器である。縄文人は縄文土器だけでなく漆製品等も作るようになった。現在の処、漆製品は縄文時代の物が世界最古である。

このような手の込んだものが作られたのは、縄文時代に分業化と専門化が進んだからである。現代でも日本は分業化と専門化が進んでいるのが特徴である。例えば、ミシュランのガイドブックでは、東京の料理店の特徴として専門店に細分化されていることを挙げている。

日本では、一人の天才が全てをやるのでは無く、専門毎に数世代数百年かけて技術と伝統の継承性が行われているのである。これも縄文時代に定住した頃からの生活様式が今に伝わっているからと思われる。

又、糸魚川の翡翠や南方の貝の装飾品が三内丸山遺跡で発見されたりしているように、縄文時代では交易が盛んに行われていた。遠くの住人も近隣の住人も獲物を巡って争いをする相手では無くなった。分業化に必要な相手となったのである。

又、縄文時代は、墓に埋葬される副葬品が首長と思われる人と一般人の差があまり無いことから、縄文時代は格差が少ない社会と思われている。世界最古の皇室である京都御所が小さく質素なのも、これと関係しているのかも知れない。そして縄文時代は飼い犬も埋葬する優しい時代でもあった。

Dタイプの縄文人と縄文時代をざっと説明したが、次に日本人男性を構成するO系統を説明する。、日本にいるO系統はO1、O2a、O2b、O3タイプに分類される。O3タイプは漢民族に多いタイプであり、O2a、O2bは支那少数民族、元長江人と思われるタイプである。

O2aO2b共長江人と思われるタイプであるが、大陸にはO2aタイプは多いがO2bが少なく、逆に日本人と朝鮮人にはO2bは多いがO2aが少ない特徴がある。従って同じ長江人でも部族や住んでいた地域などが違う可能性がある。
(注、O2bも朝鮮人がO2b*であるのに対して、日本人のはO2b1と若干タイプが違う)

O2a、O2bタイプが何故長江人の流れを汲むかと言うと、1970年代頃、黄河文明より古い遺跡が長江流域で発見されたからである。その長江文明と名付けられた文明は、他の古代文明が乾燥地帯で麦の栽培を行っていたのと違い、湿潤な地帯で水稲栽培を行っていた。

そして長江文明は黄河文明を築いた牧畜民に滅ばされ、かなりの長江人は四散した。日本や朝鮮にいるO2a、O2bタイプは四散した一部であろうと思われている。

前の記事)、続く

鳥浜貝塚より出土した縄文時代の漆製の櫛
『漆の文化:受け継がれる日本の美』(室瀬和美著、角川選書から)
 

最後の定住民国家日本

日本は現存する世界最古最長の国家である。又、地理的にも民族は移動せず最古の定住民国家とも言える。2000年以上たいした人間の入れ替わりも無く、殆ど単一民族の国とでも言える国で有ながら、多様な文化が有るのは古さゆえんである。

又、多様な文化が有るのは、様々な知識ノウハウが失われること無く蓄積されている事を意味している。日本が鎖国を解いたら直ぐさま列強に追いつき、また国土が焼け野原になるような敗戦が有ったにも関わらず瞬く間に復興し、経済規模が世界第2位第3位の国になったのも、様々な知識ノウハウの蓄積が有ったからである。

日本が世界最古最長の国家として存続出来たのは、一つに他国と海を隔てた孤島に有ったことと、鎖国をしていたことである。同じ島国のイギリスが、アイルランド先住民、ケルト人、アングロサクソン人、ノルマン人と度々主を変えたのに、建国以来皇室が万世一系と変わらず国が維持出来たのは、早くから国をまとめて他国からの脅威に対処できた事も大きな理由である。

日本は付いていたと言っても良い。何故なら、大陸にある国は皆短命である。理由は、他国からの絶え間ない侵略により、国が維持出来なったからである。現在大陸にある国家は、それに生き残った国、即ち侵略紛争に勝ち残った国である。

侵略紛争で行われることは、先住民への略奪、虐殺、奴隷化である。そうとなれば、たとえ侵略紛争に勝ち残ったとしても、その地域の文化が如何に隆盛を誇ろうと、地域の歴史が如何に古かろうと、文化は継承されず様々な知識ノウハウは、その都度失われる。

日本は一度もこれを経験していない。日本は大文明など築かなくても、小さな文化を継承するだけで、大文明を築いたことと匹敵する知識ノウハウを蓄積出来たのである。これが、資源もない小国の日本が、世界の冠たる国になった理由である。

しかし、その日本が最後を迎えようとしている。それは異民族による国家乗っ取りによるものである。

異民族による国家乗っ取り。今日本で起こっていることは、日本人から見れば異様なことであるが、歴史を見れば国家の乗っ取りは良く行われていたことである。 古くは、メソポタミア文明を築いたシュメール人のシュメール王国も乗っ取られる。度々侵入し、シュメール人から野蛮人と蔑んでいた遊牧民のアムル人にシュメール王国は乗っ取られる。原因はアムル人を傭兵、役人に次第に登用するようにした事による。

民族の生活の仕方から見るとシュメール人は定住民、アムル人は遊牧民である。遊牧民が定住民の国を乗っ取った出来事と言える。先の侵略紛争でも、後は遊牧民同士の争いになるが、元は遊牧民が定住民を襲ったことが始まりである。ユーラシア大陸の遊牧民は皆乗っ取りが正業となった。定住民の国は皆乗っ取られた。日本は最後の定住民国家である。

現在、世界にあるのは元遊牧民だったような国ばかり。家畜を扱うことに長けている彼等は人間を動物のように長けている。しかし此処に来て、彼等の隆盛に陰りが出て来た。

世界の先進国は皆同じ資本主義経済なのだから、日本も同じに落ち込んでもよさそうである。しかし何故か日本の通貨が一番高い。震災、原発事故、デフレ不況、異民族による国家破壊活動と2重苦、3重苦にある日本がである。

世界のひのき舞台で脚光を浴びぬ日本であるが、実は二つのことで注目されている。一つは遊牧民が狙う餌である最後の定住民国家として、もう一つが世界最古の国にある明日の人間社会を築くなんらかのノウハウが有る国としてである。

日本が世界に明日の人間社会を示せるか、遊牧民に滅ぼされた最後の定住民国家となるか、それは日本国民次第である。

続く

乗っ取るため侵入した異民族達の図


 
三種の神器の一つ勾玉
勾玉は縄文時代から有る。縄文人の血も現代日本人に生きている。日本の歴史は縄文時代から途切れることなく続いている。


ジャパン・システムが世界標準2

 
武士に二言は無い。上図は武士の魂、太刀一助則

 
嘘9000とアンドンの続き
ジャパン・システムは他人を善意を信用するシステムである。それには、殆どの人間が正直でなくてはならない。フランシスコ・ザビエルの『日本人は嘘をつくのが大嫌いの国民である』の報告は有名だし、18世紀以降に日本を訪れた欧米人も皆同じ感想を述べている。

又魏志倭人伝にも『盗窃せず、諍訟少なし』とあるので、日本人は古代から正直であったようである。恐らく、他民族から侵略や支配を受けたことが無いため、嘘をつかずお互いを信用すことが良い結果を生むことを学ぶ時間が有ったのだろう。

ではジャパン・システムは普遍的システムなのか。日本人だけの阿吽の社会で通用するシステムではないのか。その回答は、アヘン、土匪、風土病が蔓延る荒涼の島が、緑の楽園と呼ばれるようになった台湾の事例である。台湾の劇的変化は、確かに日本が莫大な資本を投下し近代施設を作った面もあるかも知れない。

しかし日本の統治時代を懐かしむ台湾人の証言『昔は鍵などかけなくても安心して暮らせた。ところが今は窓にも鉄格子を嵌めなければならない』は、何を物語るのだろうか。日本統治前の台湾では、風俗習慣や言語が異なる複数の山岳民族と平地民族、漢族、匪賊等が互いに殺し合いをし、漂流者さえ見つかれば殺されるか奴隷にされるかが普通だったのである。

それが、日本統治により他人の善意を信用する社会になった事は、ジャパン・システムが他民族でも機能できる事の証明である。又多くの台湾人が、他人を信用出来ない現在を嘆いているのは、他人の善意を信用する社会の方が心地が良いと思っている証拠であり、ジャパン・システムが普遍的である証拠である。

ジャパン・システムは正直だけでは無い。自己犠牲も特徴である。それは公に殉じる心である。東北大震災でもそれは如何なく発揮された。被災者であっても、騒がず、列に並び、他人を気遣う。これは終戦直後に起きた福井地震でも同じであった。東北大震災を見て、欧米人が驚嘆したのと同様、GHQも未曾有の災害にも関わらず被災者の冷静な態度に驚いている。

そのジャパン・システムだが、此処に来て危機に瀕している。それは日本の支那・朝鮮化である。否、朝鮮族による乗っ取りと言ったほうが良いだろう。その代表例がフジTVの韓流騒動である。

フジTVによる韓流ゴリ押しは商業主義が原因ではない。フジTV社員に入った朝鮮族の社員がそれなりの地位になり、彼等が自分の部下に朝鮮族を採用し、主なるポストは朝鮮族によって占められたからである。そうなると朝鮮族は、必ずと言って良いほど自国(韓国)製品を採用する。これが韓流ゴリ押しの原因である。

自分達の近い者を優遇する。公を無視し私を優先する。これは支那・朝鮮の伝統的な文化である。フジTVに入った朝鮮族はそれを遺憾なく発揮したに過ぎない。これが支那・朝鮮の社会の中であれば、一つの集団だけが主要なポストを占める事は出来ない。何故なら回り人間も集団も同じ考え方なので、拮抗してしまうからである。

処が、日本のように他人の善意の期待し、公に殉じる精神文化がある社会では、朝鮮族のように公を無視し私を優先する集団が組織に入り込めば、その集団に簡単に乗っ取られてしまうのだ。現在、日本の主だったあらゆる組織や団体は、既に皆朝鮮族に乗っ取られていると言って過言では無い。フジTV等は氷山の一角である。

此処まで来ると、日本人だって公に殉じるなど馬鹿馬鹿しくなる。日本人だって徒党を組み公を無視し私を優先する事になる。即ち日本人の支那・朝鮮化である。

しかし支那・朝鮮の歴史を見れば、嘘を付き公を無視した文化だったが故に発展出来なかったのではないか。韓国は順先進国と言われながら、国を捨て出て行く人間が後を立たないではないか。輸出好調と言いながら大学卒が就職出来ず、ウオン安に歯止めが利かないのは何故か。ジャパン・システムの対極、嘘を付き、徒党を組み、公を無視し私を優先する支那・朝鮮システムには明日は無いのだ。

それでも日本を乗っ取った朝鮮族は留まることを知らないだろう。日本人は成す術も知らない。日本人は結局、社会を法や契約で雁字搦めに縛るしかないと結論するだろう。これは日本人の欧米化である。ジャパン・システムの放棄である。TPPに加盟することもジャパン・システムの放棄である。

他人を善意を信用するジャパン・システムに対して、欧米の訴訟社会は人間不信から生まれたものだ。しかし法と契約でがんじがらめで縛っても要領の悪い者は騙される。人々は常に法の抜け道を探す。だから災害等で法の支配が届かないと感じると略奪暴動が始まるのだ。本当は欧米人とて、法や契約に頼らず、他人を善意を信用する社会の方が良いと思っている筈である。

日本が他人を信用して公に殉じる精神がある社会を放棄し、法と契約でがんじがらめで縛る欧米型社会に移行することは、文化の退化である。数千年来培ってきた民族の知恵を捨てるものだ。それはトヨタが『アンドン』を止め、嘘9000を取り入れるようなものだ。
 

ジャパン・システムが世界標準

野田総理はTPPに参加したいようだが、今度は仙石政調会長代行がTPP反対の農協を批判している。彼は嘗て反米闘争を行って来た全共闘学生。60過ぎても転向もせず、頭はサヨクのままの筈。?なんだ反米では無く反日だったのか。

野田総理も同様、韓国大好き、女房も韓流狂い。この二人、何の逆恨みか知らないが、日本を破壊することの為ならアメリカであろうが、支那であろうが、朝鮮だろうが、何処とでも手を結ぶように見える。

TPPを薦める連中は、これがグローバルスタンダード、世界標準などと言っているが、アメリカだけが儲かるアメリカン・ルールのローカル・スタンダードでは無いか。これを開国だと言う人間もいる。

その幕末の開国だって、結果は不平等条約。開国を迫ったアメリカだって中世か古代そのものの奴隷制度があり、識字率だって日本より遥かに下だったではないか。

当時の、日本を観察をした西欧人の感想も『日本の庶民は西欧の庶民より幸せ』であり『日本に行く目的が、日本を文明国にする為である、とういうのは真実から遠い。なぜなら日本にはすでに文明が存在している』であった。『ではなぜ行くのかというと、貿易によって利益を上げるという目的以外はもっていない』と言っている。

それは、TPP騒動の現在も同じである。アメリカン・システムは世界標準だなんて時代は、とっくに過ぎ去っている。今やジャパン・システムが世界標準なのだ。その一例を挙げよう。

以下は、ブログ『中韓を知りすぎた男』さんに投稿した記事と同じ内容である。嘘9000はISO9000のもじりである。

【嘘9000とアンドン】
『アンドン』とはトヨタが生んだ生産方式である。アンドンは工場のラインの作業者のそばにぶら下がっている紐つきランプのことである。この状態が行燈に似ているからアンドンと名付けられた。従って日本語である。

作業者は、生産過程に異常を発見すると紐を引く。紐を引くとランプが点灯し、ラインが停止し、そこの責任者や関係者達が駆けつける。そして関係者は何故異常が起きたかその場で調べ解決する。ラインを止めることは大きな損失であるが、異常の原因を速やかに調べ対応することで、同じ異常を二度と起こさせないことから、結果的にはコストの削減となる。

このアンドンを外国の工場で導入しようとした時、すんなりと導入出来なかった。アンドンの紐は自分のミスでも引かなければならない。自分のミスで工場のラインを止めるのである。査定されてしまうのでは?、ラインを止める判断はもっと上の人間なのでは?、と作業者が躊躇したのが原因である。

日本人は始めからこのような躊躇はしない。アンドン生産方式は正直を前提にしたシステムであり、人間を信用したシステムである。日本で当たり前とされたのは、日本の社会全体が正直を前提に、又人間を信用して動いているからである。欧米ではこのアンドンは革命的思想として受け入れられた。

それはイギリス生まれのISO9000と比較して見れば分かる。ISO9000で書類を提出させるのは、不正が行われていない事を証明する為である。しかし幾ら書類の山を提出させても品質は改善されない。書類に嘘が紛れ込ないようにするには、益々書類の山となる。ISO9000は労働者を信用せず、また人格をも否定し、嘘を前提としたシステムなのである。

それに対して、今や『アンドン』は、世界各国の企業で採用されている。革命的思想の意味は、労働者を自発的にさせた方が働くことを認識させたことであり、労働者自身を奴隷意識から開放したからである。

私がこの問題に興味を持って調べたのは、トヨタがISO9000を行っているかであった。果たして、トヨタはISO9000行っていなかった。それどころか、ISO9000の問題点を指摘しているのがイギリス人であり、彼はISO9000の問題点をトヨタ方式を比較した上で言っているのである。

ジャパン・システムとは、人間を信用するシステムである。正直を前提にしたシステムである。それは日本の文化と言るだろう。そして、未だ日本に根付いている文化である。だから津波にあった金庫が届けられ、もの金が持ち主に返されたのだ。

中にあった36億円これを知ってイギリス人は又驚いた。しかしこのジャパン・システムは危機に瀕している。一つはTPP、もう一つは日本の支那・朝鮮化である。(続く)


目の癒し(北斎):江戸時代の人は良く働き、よく遊んだようです。
 

訂正:36億円→23億円

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