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崗上虜囚の備忘録

日本よ!。私の日本への思いです。 コメントに返事を書かないこともあります。悪しからず。 コメントの投稿は日本人だけにしてください。 日本人でない場合は、国籍を書いてください。 注、google chromeで閲覧出来ませんので、filefoxかinternet explorerで閲覧してください

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ラムサールの真実

 以下、「[宮崎正弘の世界ニュース早読み」の読者投稿欄から引用開始]
(読者の声1)「ラムサール(イラン)の真実」
 世界には自然放射線が非常に高い地域があることはよく知られている。中国広東省陽江、インドのケララ、ブラジルのガラパリなどが有名であるが、中でもイランのラムサールが最も高く、平均で日本の24倍である。つまり、福島の高放射線地区以上の自然放射線に常時さらされているのである。そればかりではなく、地域によっては年間260ミリシーベルトにもなるのである。
 1ミリシーベルトが、体に悪いとか、土壌の除染作業を大金をかけてやろうとかしている国の人からしたら、そんなところに住んで大丈夫なのか、すぐにでも避難すべきだ、と言いたくなるだろう。でもこの人口3万余のカスピ海に面するラムサールの地は、風光明美なだけでなく、どちらかというと長寿の人の多いところと一般にいわれている。
 そういうデータもあるということを聞いてはいたが、このほどチャールズ・サンダース博士の著『放射線ホルミシスとLNT仮説』(Radiation Hormesis and Linear-No-Threshold Assumption)という本で、ラムサールのことを研究した論文が、いくつかあることを知った。4つほどの論文の結論は、1)高放射線の有害な影響は観察されない、2)ガン発生率が高いというデータはない、3)むしろ発生率が低くなっている調査結果がある、4)高放射線地区の方がむしろ肺ガンの発生率が低いという調査結果が出た、といったものである。
 4つの研究論文の概要は、次の通りである。(いずれも英文、それぞれのabstractがあるので、希望者には送付します。)

1) 「ラムサールの高自然放射線地域:住民は安全と感じているのか?」
7人のイランの大学(主としてバボル大学)研究者の共同研究
2006年、International Journal of Low Radiation 誌に発表。
結論:高い放射線地域の住民に有害な影響は認められない。従って、LNT仮説による予測は事実に合わない。 
2) 「自然放射線上昇地域でのガンの発生率」
6人の学者(イラン・アメリカ・日本)の共同研究
2006年、International Journal of Low Radiation 誌に発表。
結論:高放射線地域でガンの発生率が高いというデータはない。むしろ発生率が低くなっている調査結果がいくつもある。これは、自然放射線が、抗酸化酵素やDNA修復酵素を増加させ、染色体異常を減らし、ガン発生率を減少させているものと思われる。
3) 「ラムサールの非常に自然放射線が高い地域での新しい発見」
4人のイランの学者の共同研究
2005年、International Congress Series に発表
結論:これまでのところ、ラムサールの高自然放射線地域において、ガンの発生を示す信頼できるデータはない。さらなる総合的な調査が必要である。
4) 「ラムサールにおける住民が高放射線ラドンに被曝した場合のガンのリスク」
3人のイランの学者の共同調査
2005年、International Congress Series に発表
結論:ラムサールの8つのラドン放射線レベルの異なる地区で、2年間にわたり、肺ガン調査を行ったが、最も放射線レベルの高い地区がガン発生率は、他の地区よりも低かった。自然のラドン放射線のレベルと肺がん発生との間には、ネガティブな関係=背反関係があると結論できそうだ。 

年260ミリシーベルの環境下で、妊娠し、幼少期を過ごし、成人し、老年を迎えるラムサールの人々は、ガンに侵されるどころか、むしろ相対的にガンが少ない状況にあることは、ほぼ間違いない。となると、年間100ミリシーベルトいう基準は、超安全基準ということに常識で考えればなってくる。浪江を含む福島の全地区は全く避難をする必要はない、ということになる。
よく、ホルミシス論者は自分の都合のよいデータばかりを使うという人がいるが、3万もの人が安全に暮らしている「絶対的な事実」は、普遍的な科学的なデータである。これを無視する人こそ都合のよいデータを勝手に引用して放射能恐怖を煽っているということなのだ。

最後に、一つご案内です。札幌医科大学の放射線防御学専攻の高田純教授が、最近『人は放射線なしには生きられない―生命と放射線を結ぶ3つの法則』(医療科学社)(定価1000円)を出されました。まるで、放射線は本質的に猛毒であり、徹底的にこれを除去しなければいけないという迷信に取りつかれている人の必読書である。長万部町の二股ラジウム温泉に行き計測器でカウントしたところ、α線が毎分30~50カウントもあったという。三朝温泉の5倍。ここの温泉宿で「2週間以上療養して、お客様自身が良化の兆候が無いと申告された場合は、入院費用を全額返金いたします」と言っているところがあるという。いい加減に迷信から覚める時ではないか。
資料希望者は下記へ。宮崎正弘のメールマガジンを見て、と書いてお申し込み下さい。
moteki@sdh-fact.com
       (茂木弘道)
[引用終わり]
 読んでみて、「やっぱり」と云う感想でした。 人間は一度に10SV=10、000mSvも放射線を浴びれば、死に至るだろうが、これを読めば、年間なら260mSVだって大丈夫な人が大勢いるワケで、虜囚さんのご指摘通り、「どの位の放射線を浴びれば、危険なのか」が、大事なポイントになります。

 其れを、自らの無知を棚に上げて、感情論だけで非難する事が、「核アレルギーの日本ダカラ、許される」と思っているのが見え見えです。 

 数値による検証を無視している部分が多いのは、全く科学的でないが、この面子なら、仕方がないかなぁ。と思ったりして。
  

Re. ラムサールの真実、ナポレオン・ソロ様

有用な情報、有難うございます。

>人は放射線なしには生きられない

ラッキー博士は、放射性カリウムを只のカリウムに入れ替えた生物は死に到ることを実験で実証しています。議論はそこからスタートです。

人工の放射性物質が0でなければ駄目と言う人間は、ラッキー博士の実験が間違っていることを証明する必要があります。

又、放射線ゼロ信者は、『内部被ばくが~』と言いますが、放射線が細胞に与える影響については、人体よりも胎盤や胎児を使った実験でし尽くされてています。

高田純教授は、必ずしも放射線ホルミシス推進者でも有りませんが、その高田教授でも、避難地域は帰還できるレベルとしています。除染も無用でしょう。

最近のホルミシス研究者は10mSv/時を長時間浴び続けていても問題はないと言い、ラッキー博士提唱の、年10mSv~100mSvを大きく超えています。恐らく国が決める放射線の安全・危険の閾値は、この間にあるでしょう。これは、格納容器/圧力容器爆発による破片がすぐそばに落ちなければ、大丈夫なレベルです。

海水からウランを取り出す。即ち日本のエネルギーの自給であり、日本の悲願であり、ピーク・オイル後の人類を救うものです。原発廃止などトンデモありません。

無題

|崗上虜囚さん

お久しぶりです。
放射能に関する一連の動きには、どこまでが危険であり、どこからが安全かという線引きが明確ではないという問題もあるのでしょうが、利権云々もきっちりとあるのでしょうね。

確かウランは有限な資源であったハズですし、開発費は膨大であった。

核実験は山のように行なわれましたが実践は日本に2回しか行なわれていないとすると、なにかペテンが仕組まれたと考えるのはSFに過ぎるでしょうか?

核兵器のおかげで局地戦しかしなくなった(小国は蹂躙されたでしょうが)ということもあるので、そこのところを掘り下げると、とんでもない物が出てくるかもしれません。
(あくまでも推論ですよ)

Re. 楽仙堂様

世界は陰謀だらけです。地球温暖化も陰謀でしたし、TPPも同じでしょう。日本人ほどペテンに引っかかる国民はいないですね。真珠湾の囮の艦隊に引っかかったし、東京裁判のペテンに引っかかったし。

瀬戸さんが「放射線と発がん、日本が知るべき国連の結論」の記事を書いていますが、国連が福島安全宣言を出した裏には、何かあるのでしょう。

私は、日本が原発廃止に向かうかも知れないと思って、IAEAが慌てた結果と思っていますが、何か引っ掛けがあるかも知れません。でも福島は危険でないことも確かですし、日本としても良い方向に向かっていることは確かです。

又、日本のチャンスでもあります。何故なら、ICRPは科学者の集まりですから、何時までもLNT仮説を言っていると、科学者生命が無くなります。落としどころが必要な訳です。例えば、東京の国際会議で手打ちをして、福島後の原発を日米で管理体制を構築してしまう手も有ります。

アメリカだって、シェールガスに全て依存する訳にいかないのですから。

エネルギー界の裏側

>楽さん
 電気文明の現代のエネルギー源の主力である、石油、石炭、ウラニウムは、何れも英米資本が主力を占める5メジャーとその大元が握っている事は、周知の事実ですが、5メジャーの大株主に名を連ねているのは、英国や米国の州単位の年金機構であることを知れば、英米国家にとって、5メジャーの実績を赤字には決してすべきではないと言う事が判りますよね。 何故なら、英米のシニア層の生活資金は、5メジャーの株式の配当金その他で賄われているわけで、この配当金が、或る水準以下だと、英米は国庫から財政出動せざるを得ない仕儀となるわけです。

 例えば、10年6月に、カリブ海で起こった海底油田掘削用海上リグからの掘削パイプの折損によって、天然ガスへの引火・爆発~海底油田から湧出する原油の流出が起こり、カリブ海全域に拡散しました、湧出は3か月以上続き、沿岸の漁民を中心とした賠償額は、当初だけで2兆円、最終的には4兆円に達すると見込まれていました。 この海底油田掘削事業には、三井物産も噛んでおり、出資金15%に見合う倍種額を拠出、その額300億円を支払わされ多様です。 然し、掘削主体の5メジャーの1つ、BP=Britishu Petroriumは、そのほとんどの賠償金を自前で払ったのにも拘らず、決算は赤字とはならなかった為、責任者であるBPの幹部が、ボーナスを受け取っていたことが発覚、問題になりました。

 話をこれだけで済ませると、「へぇ、BPって金持ちなのね」で済んでしまいますが、然に非ず、ちゃんと石油価格に転嫁していて、その支持者として最高の消費者といえるのが、、実は日本人なんですね。 

 例えば、嘗て、 1US$=120円時代には、ガソリン1ℓ=1US$であった事を思い出してほしいのですが、現在、全社が95~100円なのに対し、ガソリンは145~150円の筈です。 是をドル換算すれば、1.55~1.57US$です。 つまり、50~60&値上げされているわけです。 この状態は、東北乳震災の時も維持されたのに、国力を評価して上下するはずの円の評価額は逆に1US$=80円と上がりましたから、最高で1.875倍にも上昇したのです。 但し、円高のメリットも享受したわけで一概にネガティブな面だけではありませんがね。 

 つまりは、日本はそういう、仕組みで、英米国家との「支え合い」に組み入れられているという事です。

ですから、原発の発電量が増えてくれば、化石燃料の消費が減ると言う関係から、価格で調整しているのは明らかでしょう。 原発の場合、放射物質であるプルトニウムが残り、然も、それが核兵器の弾頭材料になると言う欠点がありますので、原発を野放しにして、石油の価格を挙げれば、世界は原発だらけになります。

 その調整策として、放射線量のデマゴギーの流布が必要なのでしょうね。 この体制を打破するのはソウ難しくないでしょうが、では、壊した後はドゥするのかという問題が、解決しませんよね。 ダケド、確かに原発を止めてしまっては、将来、本当に化石燃料が枯渇した場合にドゥするかという問題もあります。 

 一番困るのは、原発の開発で最前線に立っている日本に開発から降りられた揚句、別の新エネルギーでも開発される事でしょう。(それは、勿論、太陽光などではありませんがね)。

 要は、英米が恐れているのは、現在作り上げた自分達の社会を維持するシステムを壊されてしまう事ですから、この先も有望なものの開発は、必ず妨害を受ける筈です。

無題

皆様の博識なご意見を見て感銘を受けました。
私も今後、もう少し勉強を重ねていきたいと思いました。

原発を巡る不毛な議論

【討論】福島の教訓と日本のエネルギー政策の行方[桜H25/4/13] 

パネリスト:
 小野章昌(元三井物産 原子燃料部長)
 澤田哲生(東京工業大学助教)
 高田純(札幌医科大学教授放射線防護学)
 竹田恒泰(作家)
 槌田敦(元名城大学教授)
 野村旗守(ジャーナリスト)
 林勉(前エネルギー問題に発言する会代表幹事・元原子炉メーカー技術者)
 藤井石根(明治大学名誉教授・太陽光発電所ネットワーク代表理事)
司会:水島総

出席者顔ぶれを見て、あまり期待できないと思ったが、その通りであった。何故なら、原発問題を議論するには、どの程度の放射線が健康に被害があるかの共通認識が無いと、議論にならないからである。それが僅かの放射線でも健康に被害が有ると思っている人間とっては、原発廃止の結論しか無い。それなら、原発問題を語る以前に、放射線が健康に被害が有るか無いかの議論を始めるべきである。

処が竹田恒泰氏は「今日の議論は、低線量放射線の健康被害があるか無いかでは無い」と言い切る。甚だしきは、槌田敦氏は、原発推進派に放射線医学の専門家の高田純氏が居ること自体を問題にしている。また槌田氏は、討論番組を反対派、賛成派の勝ち負けの試合かのように思っているようである。つまり竹田氏や槌田氏の考え方は1か0、即ち原発廃止以外頭にないのである。

例えば、高田純氏が福島の放射線量が安全な値で、彼が測定した福島の人の放射線の値と、チェルノブイルと比較した例を示した処、槌田氏は『チェルノブイルと比較してどのような意味があると思っているのか?。反対派のほうに(放射線医学の専門家が)いないですよ』と噛み付き、そして竹田恒泰氏も『その数字が正しいとして、だから原発を稼動させる理由にはならない。現に原発関連死789人がある』と見せたのは、東京新聞の記事である。『原発に殺されたと恨みを持っている人がいる。放射線が大丈夫だといっても、家に帰れなくて苦しんでいるではないか、高田先生が100%正しくても、原発稼動の理由にならない』と言い出した。

変では無いか。若し高田氏の言っていることが正しければ、避難している福島県民は家に帰ることが出来、すべて解決するのである。処が竹田氏や槌田氏は、その矛盾さえ気が付かない。高田氏が言っている事が正しいのに、家に帰れない人がいるとするなら、放射線恐怖のデマを流布している人間がいるからではないか。

全く、この二人は何が問題であるか理解していない。原発問題の本質は放射線が人間に取ってどの程度危険かだけであり、討論番組の趣旨は、その危険のラインをクリアするには、どのような対策が可能か否かで有った筈である。放射線の危険の程度が低ければ、原発の安全基準も全て変わるのである。

議論が成立するのは、土台となる共通認識が必要である。この討論番組で言えば、共通認識が放射線の危険ラインである。若し原発推進派・容認派・反対派が議論をするにしても、お互いの放射線の危険ラインがが同じでなければ、議論は平行線を辿ることとなり、結果はそうなった

それでも竹田氏は、放射線医学の専門家でも、危険ラインが異なることは知っているようである。竹田氏も述べていたが、放射線の人体に与える影響については、専門家の間でも僅かでも危険とする考えと、むしろ低線量は体に良いとするホルミシス効果の考えとが有り、180度異なる意見が出ているのが現状である。

一般の人の議論が噛み合わないのはその為である。政府の原発再稼動の判断も、福島県民の帰宅の決断が出来ないのもその為である。それだけでは無い。専門家である筈の原子力規制委の極端と思える安全基準も、放射線医学の専門家による統一見解が出ていないからである。

でも不思議ではないか。広島の原爆から凡そ68年。広島の被爆者の追跡調査は事細かに行われ、核実験による生物試験も行われ、チェルノブイル事故の調査も行われた。原子力艦船を有する国々は、何れもそれにたずさわる作業員や兵士の厳重な管理も行われ、放射線が人体に与える影響についての、膨大なデータを有している筈である。処が今になっても放射線医学からの統一見解が出ていない。

確かに、ICRP(国際放射線防護委員会)の統一見解は有る。しかしそれさえ、人々は信用していない。未だ専門家の間で意見百出だからである。どうも原発と放射線の問題については、凡そ科学の世界にあるまじきことが行われているようである。誰かが嘘を付き、何かの理由で情報を捻じ曲げているとしか考えられない。

その誰かとは誰であろうIAEA(国際原子力機関)であり、放射線危険神話を流布しているのはICRPであり、それはIAEAの指示と思われる。放射線危険神話を作り出した理由は、IAEAの目的と合致しているからである。つまりIAEAは、世界の人に必要以上に放射線が危険と教育する理由が、あったと言うことである。勿論これは、私の推論である。

IAEAは国連の機関であるが、アメリカが主導した原子力を平和利用させる為の団体である。IAEAは原子力を平和利用の管理と共に、核兵器の拡散を防止させる目的も持っている。

では何故IAEAに、放射線危険神話を作り出す理由が有ったかと言えば、IAEAは核兵器を持たないと約束した国に、原子力発電の燃料供給と技術援助を行う機関である。確かに放射線は危険であるが、その防護と安全対策以外それ程難しい技術では無い。それが放射線がそれ程危険では無いと分かったら、独自に原発開発を行う国が現れ、核兵器の拡散を防止させるIAEAを作った意味が無くなってしまうのではないだろうか。

つまり放射線危険神話は、IAEAに繋ぎ止める武器だったということである。

そして、放射線危険神話の最初の綻びは、『低放射線は体に良い』とするラッキー論文を見て、アメリカ電力研究本部(EPRI)に噛み付いた服部禎男博士の騒動から始まった。

服部博士の疑義申し立てによりアメリカエネルギー省が動き、1985年にオークランドに世界中の科学者(約150人)が集まり国際会議が開かれた。結果はラッキー論文は正しい=低線量の放射線は体に良いであった。

この会議が放射線危険神話の最初の綻びと言うのは、オークランドに集まった世界中の科学者は、放射線医学のつんぼ桟敷に置かれた人たちであるが、自由な彼らにより、臭いものには蓋として閉じられていた蓋が開けれられてしまったからである。

当然、放射線危険神話は無くなる筈であった。処が1997年にセリビアで開かれた会議では、ICRP(国際放射線防護委員会)が反対した。放射線は少しでも有害である=放射線危険神話の蒸し返しである。何故ならICRPはイギリスのNPO団体であるが、IAEAが資金提供を行っており、放射線危険神話の本家本元だからである。

とは言えICRPも科学者の集まりの団体である。科学的論文は、別な科学者が追試験や別の角度から試験を行い、推論の正しさも精査するので、竹田氏が言うように只の統計学で決まるものでは無い。統計学で決まるのなら血液型性格判定だって科学論文になってしまう。

そのICRPがセリビア会議で、多くの実験結果を無視し、LNT仮説(しきい値なし直線仮説=0を基点として、がんの発生率は放射線の線量に比例する)を固持し続けていたのは、IAEAの最初の意向によるものだろう。

IAEAの最初の意向と書いたのは、福島原発事故によりIAEAの考え方が変わってきたのでは無いかと思われるからである。それは元IAEA顧問ジェームス・E・アワー氏の『日本よ原発に背を向けてならぬ』の発言と、同じくアワー氏の『米軍が、福島原発80km以内の米軍人に避難勧告をしたのと、立ち入らないようにしたのは恥ずかしいことだった』と言ったことである。

先に述べたように、米軍は広島・長崎の被ばく者の健康データも持っているし、原子力艦艇の燃料交換や、解体工事を行う作業者の健康管理を行っている。またラッキー論文から始まった騒動も知っている。当然、将官以上や空母艦長クラスなら、世間に流布されている放射線の危険性も、神話であることも知っていると思われる。アワー氏が、米軍の行動を恥ずかしいことだったと言ったのは、芝居が見えてしまった事だろう。

又、日本が原発から撤退することは、IAEAの方針を狂わすことと思われる。今やアメリカの原発の技術は日本なしには考えられない。当然、日本が抜けたIAEAは他国に技術指導を出来なくなる。各国は安全基準をないがしろにして、勝手な原発開発を行う。そして数々の事故が起き、何れ彼らは、放射線の危険性が、神話であることも知ることになるだろう。

即ち日本の原発撤退は、IAEA管理体制の崩壊と、核拡散の縛りが無くなることを、意味しているのである。思えば日本は、IAEAの従順な生徒であった。その日本が原発から撤退する可能性を見て、恐らくIAEAは混乱していると思われる。IAEAが混乱しているため、ICRPがLNT仮説を撤回するのは先の話かも知れない。

それでも放射線医学は科学の世界、何時までも世界の人を騙せるわけはない。放射線危険神話は何れ崩れる。従ってIAEAが取るべき道、否アメリカが取るべき道は、日本と共に新たな原子力技術を開発し、世界の指導的立場を維持する事ではないだろうか。東芝・日立等の日本の原発メーカの技術は、アメリカが育てたものである。

服部禎男博士の革新的な原子炉である4S炉も、アメリカの技術提供が有ったから生まれたものである。日本は恩義を忘れる国ではない。TPPなどよりも、日本はとアメリカは、協力すべき分野が一杯ある。原子力はその一つである。その為には、放射線危険神話の撤回が、真っ先に必要である。放射線医学の分野でも、日米が協力出来ることは一杯ある筈である。

と言っても、日本はICRPがLNT仮説を撤回するのを待ってはいられない。原発再稼動無くして、経済の復活はありえない。始めから放射線は僅かでも危険、と妄信している人間との議論は不毛に終わる。それなら世界の放射線医学に関する一級の科学者達を招待して、日本で国際会議を開くべきだろう。例え議論百出しようと、その中から政治家が責任を持って選択すれば良いのである。


イラン、ラムサールの放射線量=平均で日本の約20倍(≒1μSv/h、2011年8月の福島避難地域の放射線量≒1.3μSv/h)。多いところで5000倍(≒250μSv/h)。2011年4月10日の福島原発第一の正門付近の放射線量≒3.5μSv/h。1960年から1980年の日本各地の放射線量は、現在の1万倍から100倍(≒500~5μSv/h、≒4380~43.8 mSv/年)。活性酸素がDNAに与える損傷は、自然放射線の1000万倍。


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ラムサールの真実

 以下、「[宮崎正弘の世界ニュース早読み」の読者投稿欄から引用開始]
(読者の声1)「ラムサール(イラン)の真実」
 世界には自然放射線が非常に高い地域があることはよく知られている。中国広東省陽江、インドのケララ、ブラジルのガラパリなどが有名であるが、中でもイランのラムサールが最も高く、平均で日本の24倍である。つまり、福島の高放射線地区以上の自然放射線に常時さらされているのである。そればかりではなく、地域によっては年間260ミリシーベルトにもなるのである。
 1ミリシーベルトが、体に悪いとか、土壌の除染作業を大金をかけてやろうとかしている国の人からしたら、そんなところに住んで大丈夫なのか、すぐにでも避難すべきだ、と言いたくなるだろう。でもこの人口3万余のカスピ海に面するラムサールの地は、風光明美なだけでなく、どちらかというと長寿の人の多いところと一般にいわれている。
 そういうデータもあるということを聞いてはいたが、このほどチャールズ・サンダース博士の著『放射線ホルミシスとLNT仮説』(Radiation Hormesis and Linear-No-Threshold Assumption)という本で、ラムサールのことを研究した論文が、いくつかあることを知った。4つほどの論文の結論は、1)高放射線の有害な影響は観察されない、2)ガン発生率が高いというデータはない、3)むしろ発生率が低くなっている調査結果がある、4)高放射線地区の方がむしろ肺ガンの発生率が低いという調査結果が出た、といったものである。
 4つの研究論文の概要は、次の通りである。(いずれも英文、それぞれのabstractがあるので、希望者には送付します。)

1) 「ラムサールの高自然放射線地域:住民は安全と感じているのか?」
7人のイランの大学(主としてバボル大学)研究者の共同研究
2006年、International Journal of Low Radiation 誌に発表。
結論:高い放射線地域の住民に有害な影響は認められない。従って、LNT仮説による予測は事実に合わない。 
2) 「自然放射線上昇地域でのガンの発生率」
6人の学者(イラン・アメリカ・日本)の共同研究
2006年、International Journal of Low Radiation 誌に発表。
結論:高放射線地域でガンの発生率が高いというデータはない。むしろ発生率が低くなっている調査結果がいくつもある。これは、自然放射線が、抗酸化酵素やDNA修復酵素を増加させ、染色体異常を減らし、ガン発生率を減少させているものと思われる。
3) 「ラムサールの非常に自然放射線が高い地域での新しい発見」
4人のイランの学者の共同研究
2005年、International Congress Series に発表
結論:これまでのところ、ラムサールの高自然放射線地域において、ガンの発生を示す信頼できるデータはない。さらなる総合的な調査が必要である。
4) 「ラムサールにおける住民が高放射線ラドンに被曝した場合のガンのリスク」
3人のイランの学者の共同調査
2005年、International Congress Series に発表
結論:ラムサールの8つのラドン放射線レベルの異なる地区で、2年間にわたり、肺ガン調査を行ったが、最も放射線レベルの高い地区がガン発生率は、他の地区よりも低かった。自然のラドン放射線のレベルと肺がん発生との間には、ネガティブな関係=背反関係があると結論できそうだ。 

年260ミリシーベルの環境下で、妊娠し、幼少期を過ごし、成人し、老年を迎えるラムサールの人々は、ガンに侵されるどころか、むしろ相対的にガンが少ない状況にあることは、ほぼ間違いない。となると、年間100ミリシーベルトいう基準は、超安全基準ということに常識で考えればなってくる。浪江を含む福島の全地区は全く避難をする必要はない、ということになる。
よく、ホルミシス論者は自分の都合のよいデータばかりを使うという人がいるが、3万もの人が安全に暮らしている「絶対的な事実」は、普遍的な科学的なデータである。これを無視する人こそ都合のよいデータを勝手に引用して放射能恐怖を煽っているということなのだ。

最後に、一つご案内です。札幌医科大学の放射線防御学専攻の高田純教授が、最近『人は放射線なしには生きられない―生命と放射線を結ぶ3つの法則』(医療科学社)(定価1000円)を出されました。まるで、放射線は本質的に猛毒であり、徹底的にこれを除去しなければいけないという迷信に取りつかれている人の必読書である。長万部町の二股ラジウム温泉に行き計測器でカウントしたところ、α線が毎分30~50カウントもあったという。三朝温泉の5倍。ここの温泉宿で「2週間以上療養して、お客様自身が良化の兆候が無いと申告された場合は、入院費用を全額返金いたします」と言っているところがあるという。いい加減に迷信から覚める時ではないか。
資料希望者は下記へ。宮崎正弘のメールマガジンを見て、と書いてお申し込み下さい。
moteki@sdh-fact.com
       (茂木弘道)
[引用終わり]
 読んでみて、「やっぱり」と云う感想でした。 人間は一度に10SV=10、000mSvも放射線を浴びれば、死に至るだろうが、これを読めば、年間なら260mSVだって大丈夫な人が大勢いるワケで、虜囚さんのご指摘通り、「どの位の放射線を浴びれば、危険なのか」が、大事なポイントになります。

 其れを、自らの無知を棚に上げて、感情論だけで非難する事が、「核アレルギーの日本ダカラ、許される」と思っているのが見え見えです。 

 数値による検証を無視している部分が多いのは、全く科学的でないが、この面子なら、仕方がないかなぁ。と思ったりして。
  

Re. ラムサールの真実、ナポレオン・ソロ様

有用な情報、有難うございます。

>人は放射線なしには生きられない

ラッキー博士は、放射性カリウムを只のカリウムに入れ替えた生物は死に到ることを実験で実証しています。議論はそこからスタートです。

人工の放射性物質が0でなければ駄目と言う人間は、ラッキー博士の実験が間違っていることを証明する必要があります。

又、放射線ゼロ信者は、『内部被ばくが~』と言いますが、放射線が細胞に与える影響については、人体よりも胎盤や胎児を使った実験でし尽くされてています。

高田純教授は、必ずしも放射線ホルミシス推進者でも有りませんが、その高田教授でも、避難地域は帰還できるレベルとしています。除染も無用でしょう。

最近のホルミシス研究者は10mSv/時を長時間浴び続けていても問題はないと言い、ラッキー博士提唱の、年10mSv~100mSvを大きく超えています。恐らく国が決める放射線の安全・危険の閾値は、この間にあるでしょう。これは、格納容器/圧力容器爆発による破片がすぐそばに落ちなければ、大丈夫なレベルです。

海水からウランを取り出す。即ち日本のエネルギーの自給であり、日本の悲願であり、ピーク・オイル後の人類を救うものです。原発廃止などトンデモありません。

無題

|崗上虜囚さん

お久しぶりです。
放射能に関する一連の動きには、どこまでが危険であり、どこからが安全かという線引きが明確ではないという問題もあるのでしょうが、利権云々もきっちりとあるのでしょうね。

確かウランは有限な資源であったハズですし、開発費は膨大であった。

核実験は山のように行なわれましたが実践は日本に2回しか行なわれていないとすると、なにかペテンが仕組まれたと考えるのはSFに過ぎるでしょうか?

核兵器のおかげで局地戦しかしなくなった(小国は蹂躙されたでしょうが)ということもあるので、そこのところを掘り下げると、とんでもない物が出てくるかもしれません。
(あくまでも推論ですよ)

Re. 楽仙堂様

世界は陰謀だらけです。地球温暖化も陰謀でしたし、TPPも同じでしょう。日本人ほどペテンに引っかかる国民はいないですね。真珠湾の囮の艦隊に引っかかったし、東京裁判のペテンに引っかかったし。

瀬戸さんが「放射線と発がん、日本が知るべき国連の結論」の記事を書いていますが、国連が福島安全宣言を出した裏には、何かあるのでしょう。

私は、日本が原発廃止に向かうかも知れないと思って、IAEAが慌てた結果と思っていますが、何か引っ掛けがあるかも知れません。でも福島は危険でないことも確かですし、日本としても良い方向に向かっていることは確かです。

又、日本のチャンスでもあります。何故なら、ICRPは科学者の集まりですから、何時までもLNT仮説を言っていると、科学者生命が無くなります。落としどころが必要な訳です。例えば、東京の国際会議で手打ちをして、福島後の原発を日米で管理体制を構築してしまう手も有ります。

アメリカだって、シェールガスに全て依存する訳にいかないのですから。

エネルギー界の裏側

>楽さん
 電気文明の現代のエネルギー源の主力である、石油、石炭、ウラニウムは、何れも英米資本が主力を占める5メジャーとその大元が握っている事は、周知の事実ですが、5メジャーの大株主に名を連ねているのは、英国や米国の州単位の年金機構であることを知れば、英米国家にとって、5メジャーの実績を赤字には決してすべきではないと言う事が判りますよね。 何故なら、英米のシニア層の生活資金は、5メジャーの株式の配当金その他で賄われているわけで、この配当金が、或る水準以下だと、英米は国庫から財政出動せざるを得ない仕儀となるわけです。

 例えば、10年6月に、カリブ海で起こった海底油田掘削用海上リグからの掘削パイプの折損によって、天然ガスへの引火・爆発~海底油田から湧出する原油の流出が起こり、カリブ海全域に拡散しました、湧出は3か月以上続き、沿岸の漁民を中心とした賠償額は、当初だけで2兆円、最終的には4兆円に達すると見込まれていました。 この海底油田掘削事業には、三井物産も噛んでおり、出資金15%に見合う倍種額を拠出、その額300億円を支払わされ多様です。 然し、掘削主体の5メジャーの1つ、BP=Britishu Petroriumは、そのほとんどの賠償金を自前で払ったのにも拘らず、決算は赤字とはならなかった為、責任者であるBPの幹部が、ボーナスを受け取っていたことが発覚、問題になりました。

 話をこれだけで済ませると、「へぇ、BPって金持ちなのね」で済んでしまいますが、然に非ず、ちゃんと石油価格に転嫁していて、その支持者として最高の消費者といえるのが、、実は日本人なんですね。 

 例えば、嘗て、 1US$=120円時代には、ガソリン1ℓ=1US$であった事を思い出してほしいのですが、現在、全社が95~100円なのに対し、ガソリンは145~150円の筈です。 是をドル換算すれば、1.55~1.57US$です。 つまり、50~60&値上げされているわけです。 この状態は、東北乳震災の時も維持されたのに、国力を評価して上下するはずの円の評価額は逆に1US$=80円と上がりましたから、最高で1.875倍にも上昇したのです。 但し、円高のメリットも享受したわけで一概にネガティブな面だけではありませんがね。 

 つまりは、日本はそういう、仕組みで、英米国家との「支え合い」に組み入れられているという事です。

ですから、原発の発電量が増えてくれば、化石燃料の消費が減ると言う関係から、価格で調整しているのは明らかでしょう。 原発の場合、放射物質であるプルトニウムが残り、然も、それが核兵器の弾頭材料になると言う欠点がありますので、原発を野放しにして、石油の価格を挙げれば、世界は原発だらけになります。

 その調整策として、放射線量のデマゴギーの流布が必要なのでしょうね。 この体制を打破するのはソウ難しくないでしょうが、では、壊した後はドゥするのかという問題が、解決しませんよね。 ダケド、確かに原発を止めてしまっては、将来、本当に化石燃料が枯渇した場合にドゥするかという問題もあります。 

 一番困るのは、原発の開発で最前線に立っている日本に開発から降りられた揚句、別の新エネルギーでも開発される事でしょう。(それは、勿論、太陽光などではありませんがね)。

 要は、英米が恐れているのは、現在作り上げた自分達の社会を維持するシステムを壊されてしまう事ですから、この先も有望なものの開発は、必ず妨害を受ける筈です。

無題

皆様の博識なご意見を見て感銘を受けました。
私も今後、もう少し勉強を重ねていきたいと思いました。

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