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崗上虜囚の備忘録

日本よ!。私の日本への思いです。 コメントに返事を書かないこともあります。悪しからず。 コメントの投稿は日本人だけにしてください。 日本人でない場合は、国籍を書いてください。 注、google chromeで閲覧出来ませんので、filefoxかinternet explorerで閲覧してください

和を以て貴しとなす

初め記事の題を『アメリカの変節』とでもしようかと思ったが、『和を以て貴しとなす』としたのは、日本が現在歴史問題で特亜国家やアメリカ等から矢面に立たされている状況や、ウクライナをめぐってロシアとEU、アメリカ対立が起きた構図からも、実はハンティントンが提唱した『文明の衝突』では無いかと思われたからである。それに今更アメリカが変節したわけではない。無実の罪をでっち上げ、プロパガンダで他を攻撃するのは、アメリカそのものの姿である。
 
でも何故記事の題が『和を以て貴しとなす』になるのかは、その精神こそが日本が世界で最古の国であり、主要国の中で最も治安が良く、世界で2、3を争うGDP大国になった理由であり、逆に『和を以て貴しとなす』精神が従軍慰安婦問題を生んだ原因だったからである。そしてこの精神は他文明では理解されず、逆に付け入る隙になっているからである。
 
従って、従軍慰安婦問題も南京大虐殺問題や靖国参拝問題も、歴史の嘘か真実かどうかが焦点では無く、『アメリカ・西欧文明』と『中華文明』連合対『日本文明』との生死を分けた攻防戦と言えるだろう。日本が幾ら従軍慰安婦や南京大虐殺が捏造である証拠を見せても、相手が聞く気も持たなかったのは、『日本文明』の存在が『アメリカ・西欧文明』や『中華文明』の存在を脅かすと考えているからと結論した結果である。
 
従軍慰安婦問題は、証拠が無かったのに日本政府が謝罪した事から問題が大きくなった。謝罪した理由は、元慰安婦の境遇を哀れんで問題を大きくさせないように配慮した結果と思われる。本来なら「元慰安婦は嘘つきの集まりだ」と言って良かったのであるが、『和を以て貴しとなす』精神を発揮したばかりに、悪辣な河野洋平や韓国政府の付け入る隙を作ってしまったのである。
 
では、この問題に対するアメリカの動きはどうかと言うと、例えば3月2日の時点でもニューヨーク・タイムズの記事は相変わらず、従軍慰安婦問題をめぐる河野洋平官房長官談話の検証問題で謝罪を撤回する可能性を問題視し、安倍首相が第2次大戦の歴史をごまかそうとしているとの批判の記事を書いている。歴史問題で安倍首相を批判しているのはニューヨーク・タイムズだけではない。ウォールストリート・ジャーナルなんかも同じである。アメリカのマスコミの殆どが、こと日本の歴史認識問題に関してはアメリカ政府と同じ考えなのである。
 
それにしても不思議ではないか。従軍慰安婦については、米軍がビルマで朝鮮人慰安婦から聞き取り調査したときの立派な報告書が公文書図書館に存在する。
ところがこの調査報告書をアメリカのマスコミが取り上げたのは聞いたことががない。アメリカで取り上げたのは民間人のトニー・マラーノ氏(テキサス親父)のホーム・ページ程度しかないだろう。この調査報告書を読めば、普通の人間ならトニー・マラーノ氏と同様「これが性奴隷かよ!」となる筈であるが、アメリカ政府もアメリカのマスコミも、このアメリカの公文書をスルーである。
 
自由の国と標榜しているが、政府もマスコミも殆ど同じ意見。自由の国だから真実を報道が出来るなどと言っていたアメリカのマスコミが、まるで共産主義時代のソ連時代の機関紙のイズベスチャかプラウダと同じだったのである。自由主義国家で同じだったと言うことは、殆どのアメリカ人も同じ考え方なのだろう。
 
そしてこれまた共通項の安倍首相の歴史認識批判である。つまりアメリカ人の不可解な従軍慰安婦問題への対応は、日本人から永遠に自信を無くさせたい願望が垣間見えたと言えるだろう。
 
日本人の中には、従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題、又靖国参拝問題等の歴史認識問題についてのアメリカの不可解な行動について、アメリカは中国が分かっていないとか、情勢の変化で変節したとかの理由で説明する人もいるが、戦前からの日本に対するアメリカの動きをみれば、実は文明の衝突だったことが分かる筈である。
 
多数の支那人が犠牲となり、日本人の仕業とされた上海爆撃は、蒋介石国民党軍の仕業だった。日本が満州で麻薬僕熱のため統計調査をして世界に発表したら日本が麻薬を蔓延させている証拠だとされた。多数の日本人婦女子が残虐な方法で殺害(通州事件、通貨事件)されても、それをアメリカのニュースで報道されることは無かった。代わりに架空の南京大虐殺が大々的に報じられているのである。
 
支那人の宣伝工作が上手だったからではない。欧米から多くの特派員が支那に駐在していたにも関わらず、真実を捻じ曲げ偏向報道をしていたのは、アメリカや欧米の特派員だったのである。真実を言ったのはラルフ・タウンゼントやフレデリック・ブィンセント・ウィリアムなどの少数のアメリカ人だけだった。現在の、米軍による従軍慰安婦の調査報告書を取り上げたのが、トニー・マラーノ氏しかいない状況と全く同じである。
 
理由は、当時も今も日本が良い国であっては困るのからである。彼らにとって、価値観が異なる文明が台頭する困るのである。然しながら、日本が彼らの価値観を受け入れることは日本文明の崩壊、即ち日本の滅亡を意味する。彼らの価値観を受け入れることは、日本の価値観、日本精神を失わせることだからである。
 
日本では肩が触れ合うだけでも、お互いに謝ることがある。子持つ親なら子供の遊び相手が怪我でもすれば、自分の子供に落ち度が無くても謝ることは一般的である。又、日本人は自分の意見を大声で主張して、他人に自分の意見を押し付けたりしない。聖徳太子が言うまでもなく『和を以て貴しとなす』は、日本文明の価値観(=精神)の一つだったのである。そうする事により和が保たれ、社会が円滑になることを日本人は知って知っていたのである。
 
その『和を以て貴しとなす』の精神が弱点になったのは前に述べたが、その弱点を補うために青少年にディベート教育を行うなどは止めた方が良いだろう。「主体的な行動力が身に付く」、「自分の意見を持つようになる」など利点が上げられているが、結局は相手を意識した勝負事の世界に身をやつすことになる。庶民がディベートに現を抜かせば、それは日本の良き文化を無くすことになるだろう。結局は『日本文明』が『アメリカ・西欧文明』と同じになるのである。
 
と言っても『河野談話』のように、日本文明崩壊の危機を招き、何の反論も出来ず只手をこまねいているのはやはり問題である。原因は日本の政治家や官僚の思考能力が欠けている為と言わざる得ない。問題は、エリートに相応しくない人間が政治家や官僚になっている事である。それには、エリートに相応しい、否国民全員に別の教育が必要である。
 
それは禅である。チベット仏教や禅では問答が行われるが、ディベートや討論とは違う。仏教や禅で何の為に問答を行う意味は、デバッグ (debug) である。デバッグとは主にはコンピュータプログラムで欠陥を発見する作業で使われる言葉であるが、自分一人で行う事もあるが複数の人間が行う事もある。つまり仏教の問答は、相手の思考の欠陥を指摘する事で相手を一段引き上げてあげるために行うのである。
 
自分の思考の欠陥を探す事は、当然コンピュータプログラムのデバッグ同様、本来は一人で行うべき処であるが、日本のエリート層と思われる人はこの自分の思考の欠陥を探す事などやった事がないような人間ばかり見受けられる。所謂丸暗記教育の弊害である。
 
そこで若いときから禅を行う事により思考の欠陥は取り除かれる筈である。禅の修業の最後は思想さえも無くす処に行く付くのであるが、そこまで行かなくてもエリート層が、若いときから禅を行っていれば、韓国政府に騙されたりと言ったり、カルト宗教や外国思想にかぶれる人間は、政治家や官僚から激減する筈である。
 
『日本文明』は世界の指標になる可能性がある。もったいない!。
 
                    
日本人は無宗教では無い。多くの神社仏閣の存在がそれを示している。日本人が他宗教な寛容なのは、知らず知らずに禅の到達点、無宗教・無思想を実践しているのである。庶民は禅の教えを実践しているが、ところがエリート層がカルト宗教に溺れ、外国思想に被れて自分も迷い国民も惑わせて、日本を滅亡の危機に追いやっているのである。
 
 
それでもアメリカとの関係を重視する向きに、次は「日高義樹:アメリカの大変化を知らない日本人。日米関係は新しい時代に入る。(PHP研究所¥1500)」から考察してみたい。
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米国の正体

 虜囚さんには今更かもしれませんが、1898年4月20日に、米国がスペインに対し宣戦布告した米西戦争と云う戦争が有りますが、其処で遣われたのが、Remenber the Maine, to Hell with Spain !(=メイン号を思い出せ、くたばれ! スペイン)と云うフレーズで、2月15日にハバナ湾で起こった石炭庫(=bunker)爆発で沈没、262人の犠牲者を出した戦艦メイン号事件を、スペインの仕業と決めつけ、世論を煽り立て、開戦に慎重だったマッキンリー大統領の尻を叩いて、事件発生から2ヶ月後に宣戦布告させた手法は、後にスプレッド・イーグリズムあるいは主戦論として知られていますね。

 米国は6月には、スペインの太平洋、大西洋艦隊を全滅させ、スペイン領だった中南米の島々の権益やニューメキシコやカリフォルニアの一部、そして、フィリピンやマリアナ諸島の植民地を手に入れると言う大勝利を得て、その後の飛躍的な国力の拡大の礎としました。

 此の成功体験の記憶は、米国国民にとっても強烈なモノでしょう。

 スプレッド・イーグリズムは、マスコミのアジテーション機能を最大限に有効に使ったモノですが、噂通り、ウクライナのクーデターの裏にアメリカの暗躍があったとすれば、そのシュg¥法の一部が、現在でも生きているのではなかろうか。 

 ご存知の同じフレーズで知られる日米開戦では、更に工夫を重ね、陰謀レベルまでに高めて活かされたのは間違いないでしょう。

 喧嘩を売るのは昔から上手い国なんですね。 ゴロツキに等しいレベルなのには、呆れました。

 19世紀末、マスコミ=新聞を動かして、国民を煽り立てて戦争に向かわしめると言う、此の絵を描いたのは一体誰なのかがハッキリ判れば、日米開戦の黒幕も、現在の「反日米国保守層」の正体もハッキリ判ると云うものです。

 日本にとって幕末だった19世紀の半端は、米国が極東を調べ尽くして、既に西英仏欄によって分割統治されている東南アジアで、食い込む余地が無い事を確認、その中で、弱体化して居たスペインに、如何にして喧嘩を売ろうかとチャンスを伺っていた時期でしょう。

 この米国の動きがモゥ30年くらい早かったら、手段を選ばない野蛮さを感じますから、米国と南下するロシアとの戦争が始まり、前線基地若しくは戦場となった可能性が大きい日本は確実に危うかったと思います。

 15世紀からの欧米列強とは亦異なる米国の侵略手法だと解釈すれば腑に落ちますね。 

 彼等の手口とは、常に自分達の卑劣・謀略・虐殺をマスコミを遣って正当化しつつ、相手を強引な手口で支配下に措いて行く、そして、一定の年数を経た処で、取捨選択した隠蔽されて居た情報を開示する事に依って、逆に、開放しなかった情報は、遂に闇の中に消えると言う事です。

 日本はこの厄介な国と対峙しなくては、自国を独立させる事すら難しいのですね。
 

Re.米国の正体、ナポレオン・ソロ様

米西戦争については、何処かでチラッと読んだと思いますが、他国同士の話だったのであまり興味がわかず読み飛ばしたと思われます。でもソロさんの話は始めて聞く話です。ありがとうございます。

>日本はこの厄介な国と対峙しなくては、自国を独立させる事すら難しいのですね。

結局は、そこに行き着くと思います。
でも「今は、アメリカと喧嘩すべきでは無い」とか「やはり日米関係は一番重要だ」と思っている人がいますが、甘いと思います。敵の本丸はアメリカです。

米国の正体 2

>>敵の本丸はアメリカ
 然り、唯米国民の敵もアメリカであると云うべきなのでしょう。 是は、アメリカ社会の構造が、力第一主義なので、検証しなくても云える事です。 力は力でしか無い面がある事は否めない筈ですから。

 日本の様な天皇家と云う継承された権威を戴いている国なら、権力者乃ち民衆が望む支配者ではない場合でも、民衆は逃げ途があるし、権力者も権威を意識すれば、道に外れた事は、反対勢力に、反乱の口実を与えるだけだからブレーキ役になる。

 処が、支配者乃ち権力者なら、やりたい放題になっても制止する事が難しいし、権力闘争に民衆が巻き込まれるケースが多く、不安定さが増すと内乱に成り易い。

 十数度にわたる海外派兵の裡、派兵兵士に5万人以上の死者を出す大戦争に2度も関わってきたのに、米国国内を250年近く平静に保っているのは、如何なる勢力なのかをハッキリ確認しなくては、徒に、彼ら「=アメリカ国民」を、我々にとっての敵と云う扱いにできないと云う面があると思います。

 背後勢力の狡猾さは、国民を盾にしていると云う事が第一なのかもしれません。この辺りを変えるには、米国国民の覚醒を俟つ他はありませんが、現状、酷い社会格差に甘んじて、「アメリカンドリーム」なんて言っているのでは、欧州の水飲み百姓と云う基礎メンタリティは何も変わっていないと言う事だろうか?

Re.米国の正体 2、ナポレオン・ソロ様

>唯米国民の敵もアメリカであると云うべきなのでしょう。

 私から見たら、日本人よりアメリカ人の方が他人の目を気にして生きているように見えます。良きアメリカ人を演じる一方、他人に対して攻撃的です。アメリカ人の行動が偽善に見えるのは、他にアピールしなければ生きていけない社会からの自己防衛によるものと思います。
 そのような社会なので、悪辣な人間はアメリカの民衆を扇動することに長けています。支那も朝鮮も同じようなものですが、アメリカの場合は常に偽善と背中合わせです。言わば偽善を善と信じる宗教信者が典型的なアメリカ人と言えるでしょう。教祖は誰でしょうかね。
 この偽善を善と信じる宗教信者という点については、西欧人全般にも言えることですが、アメリカ人の方が顕著です。なので国家としてのアメリカの行動パターンも同じです。アメリカの行動は常に偽善で原理主義で攻撃的だったですよね。
 従って、アメリカ人は宗教信者なので対応するのはやっかいですが、まずは彼らに鏡を見せることでしょう。1000万人いたインデアンを虐殺で50万人程までにしたアメリカ、100万人フィリピン人を虐殺したアメリカ、黒人だけでなく支那人も奴隷として売買していたアメリカ、鯨の油だけ取って捨てていたアメリカ。こういう事実を、アメリカ人自身が反芻できるまで突きつけるべきでしょう。
 アメリカでの慰安婦問題も、アメリカ人が安住している偽善という住処を叩き壊さない限り、解決は難しいと思います。可哀想ですが、偽善者ですから。

尊ぶが故のジレンマ

日本の美徳が対外的には弱点に。 
といって、世界的には普通である自国を正当化して相手を叩くやり方は国民的コンセンサスを得られない。 
国民的コンセンサスが得られなければ政治家もそのようには動けない。
外交のプロであるはずの外務省ですら日本式弱点まる出しで、結果自国を毀損してばかり( ̄~ ̄;) 
もうせめて外務省だけは、日本式を身に付けずに育った愛国心に満ちた帰国子女や、呉さん美齢さん石平さんみたいな確信的日本人中心でやれよ!と思ってしまいます。 
日本式は今まで通り民間で継承し続け、さり気に外へも広まり、いずれはそれが世界中に浸透すれば御の字ですが・・ 
まあ千年はかかりそうですな(苦笑) 
でもこれから更に狭くなっていく地球で人類が生き延びてゆく為のヒントにはなるかと。

なお、骨身に染み付いて意識すらしてない日本人に戒律押し付け宗教など必要無し。 
日本社会に長らく住めば自然と身に付くもんだと思ってます。
←日本社会に何世代住んでも身に付かない民族も居るよーですがねぇ(´Д`)

Re. 尊ぶが故のジレンマ、魔除けに牛島辰熊様

>尊ぶが故のジレンマ

いや、その通りです。はっきり日本を擁護してくれるのは、呉さん美齢さん石平さんみたいな外国から来た人ばかりです。

>日本式は今まで通り民間で継承し続け、さり気に外へも広まり、いずれはそれが世界中に浸透すれば御の字ですが・・ 
まあ千年はかかりそうですな(苦笑) 

でも、グローバル化したり移民を入れたりすると、世界中に浸透するまえに日本が変質してしまいます。

此処は大人たちだけでも和を捨てて戦わなければならない時でしょう。

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