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小型原子炉4S炉を述べたので、トリウム溶融塩炉についても少し述べる。
トリウム溶融塩炉の由縁は、燃料の原材料がトリウムであるからと、燃料を溶融塩に溶かし込んだ形で核反応を起させるからである。
トリウムは地球上に存在する物質の中でウランに次いで重い物質であり、ウランよりはるかに入手しやすい物質である。トリウム炉の燃料の原材料がトリウムと書いたが、トリウムのままでは燃料にならない。しかしトリウムに中性子を一個吸収させると、核分裂物質ウラン233になる。従って、トリウム炉と言うより、ウラン233炉と言うべきかも知れない。
また、原子炉に溶融塩を使う理由は幾つかある。塩は高温だと液体になり、非常に安定している物質である。水のように高温時に金属と反応することも無い。水のように高温時に水蒸気爆発を起こす危険も無い。
そして溶融塩を使うもう一つの理由が、トリウムからウラン233を作るときに副産物として出来るウラン232が強度のガンマ線を発生し、取り扱うのが困難だからである。しかし、ウラン233もウラン232も溶かし込んだ液体とすれば、遠隔操作が出来るので、取り扱いは容易になる。
トリウム溶融塩炉が、燃料棒でなく液体の燃料としたのはその為である。しかし溶融塩は水のように減速材としては使えない。このため、トリウム溶融塩炉では、液体の燃料を黒鉛反射体の間を通すことで、核分裂の連鎖反応の連鎖反応を起こさせる。
従って、黒鉛反射体の間でなければ核分裂は止まる。これと低温時には溶融塩が固体になる事を利用して、トリウム溶融塩炉を緊急停止させる場合は、燃料を炉の外に落とすことで停止させる。
その機構は、緊急弁の代わりに炉の底の溶融塩を強制冷却して固化させておき、電源喪失のような事態や、高温になりすぎた場合は固化した箇所が液化し、燃料が自動的に下のタンクに落ちることになる、フェールセーフ設計となっている。現在、使用する溶融塩はフッ化物溶融塩を想定しており、500度以下では安定なガラス固化する。
又、トリウム溶融塩炉が安全とうたっている最大の理由は、プルトニウムを生成しないことである。そしてトリウム溶融塩炉は、プルトニウムを一緒の燃やすことが出来、核廃棄物の量を減らす事が出来ると言うのも売りの一つである。
古川和男氏設計の標準小型溶融塩発電炉FUJI-Ⅱと実験炉ミニFUJIの断面図
小型溶融塩発電炉 FUJI 全体構成図
日本は、海水からウランを採取する方法を実用化している。しかしトリウムは海水に溶けにくいため、海から採取できない。従ってトリウム炉が実用化されてもトリウムは海外から買わなければならないのがネックである。
又、服部禎男氏発明の小型原子炉4S炉とトリウム溶融塩炉を比較すると、どちらも都市に設置することを念頭に置いているが、トリウム溶融塩炉は構造的にやや複雑である。当然コストも高くなる。
4S炉は使用されているナトリムが水と反応すると燃える性質の為、テロ攻撃の対象になる不安も無いではない。しかしトリウム炉の売りである『プルトニウムを生成しない』も、将来プルトニウムがそれ程問題にされることが無くなる可能性もある。従って、4S炉の方がやや有利であると思われる。
しかし、トリウム溶融塩炉の開発を支援したい理由が一つある。それはインドとの関係である。インドはトリウムの資源国である。インドの約半分の海岸では30万トンのトリウムが確認されている。例えば、インド南西のトランバンコール海岸は、30cm~1mの層を成し、直堀で採取できる。
そしてインドは多年に渡りトリウム炉の研究をしている。だが開発のネックのとなっているのは、トリウムからウラン233を生成する装置である。ウラン233を生成するには、高加速器で加速した陽子をトリウムに当てれば、容易に生成することが出来る。
当然インド人科学者は原理を分かっているが、インドは未だ発展途上国であり、底辺の技術が備わっていない。しかし日本は加速器程度なら直ぐ作れる。インドは親日的な国である。又日本と同様、支那の脅威に晒されている国である。
日本がトリウム炉の開発を通じて協力しあえば、自然な形で同盟関係に発展する筈である。インドとの同盟。それは拡張する支那に対して最大の抑止力になる。
主なトリウム産出国(万トン)
国名 確認資源量 推定追加資源量 合計
ブラジル 60.6 70. 130.6
トルコ 38. 50. 88.
オーストラリア 30. 34. 64.
米国 13.7 29. 43.2
中国 38.8 38.8
インド 36. 36.
ベネゼラ 32.4 32.4
4月3日の産経の朝刊に、ヴァンダービルト大学日米研究協力センター所長ジュームス・E・アワー氏による『日本よ原発に背を向けてはならぬ』との記事があった。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120403/biz12040303390013-n1.htm
彼は、科学的裏付のない福島原発事故の放射線による健康不安から、日本が原発を廃止し、大金を払って石油・ガスを買い求める事になったとき、石油・ガス市場価格の高騰を招くことに警鐘を鳴らしている
又彼は、『日本が原子力分野の能力では世界に最も優れた、東芝のような企業を有していることは、幸運である。又、日・米・英・豪・加の5カ国が協力し合えば、小型で極めて安全な原子力開発を通じ、低開発国にふさわしい安全な電力を供給できる』と、日本に対する希望と羨望が入り混った言葉を言っている。
彼は、原子力の平和利用を促進し、軍事転用されないための保障措置の実施をする国際機関であるIAEAの元顧問である。これから推察すると、彼が言っている小型で極めて安全な原子力発電とは、服部禎男氏発明の小型原子炉4S炉を指していると思われる。
4Sの意味は、スーパー・セーフ、スモール・アンド・シンプルの略である。何故ジュームス・E・アワー氏が日本に希望し羨望しているかと思うのは、小型原子炉4S炉は安全で、軍事転用されにくい技術からなる原子炉であり、その特許と技術は服部氏と東芝が持っているからである。
4S炉は、2万~1万キロワットの出力で、これがあれば砂漠や離島に住む人々にも電力を供給出来ると、発展途上国が期待している原子炉である。
1万キロワット級のカプセル収納型小型原子炉『ネーイチャー・セル10』の特徴は、
1、燃料棒交換なしの30年間使いきりの原子炉である。
2、燃料棒交換なし制御棒なしの為、運転要員が不要である。但し、監視員2名を置く
3、負荷追従で動的機器なしの為、高信頼性を有する。
4、超安全のため、都心部にも設置可能である。
5、運転要員が不要の為、インサイダーテロを回避できる。
6、全部をカプセル化し、輸送・据付が容易。
7、現場工事を無くして、工場での高品質量産用設計が可能。
簡単な説明を付け加えると、現在日本の原子炉は殆どが軽水炉である。水を使う理由は核分裂で飛び出した中性子が、水の衝突により揺らぎが大きくなること(熱中性子)で、他の核分裂物質に衝突しやすくなることで、核分裂連鎖反応を維持しようとするものであるが、小型にすると中性子は外部に漏れて核分裂連鎖反応を維持出来なくなる。
小型な4S炉は、燃料棒の連鎖反応を起こさせたい部分のみ黒鉛反射体で囲むことで核分裂連鎖反応を維持する。緊急停止させるには、黒鉛反射体を下に落とだけで反応は止まり原子炉は停止する。一方、軽水炉を停止させるには、数百本の制御棒を入れなければならない。これが4S炉の安全設計の一つである。
又、軽水炉の内部の水は熱交換の為にも使われるが、水は沸点が低く高温になると容器が爆発する恐れがあるが、4S炉は熱伝導の良く沸点が高いナトリウムで熱交換を行う。元々小型で熱容量の小さい為、停止した原子炉は風が吹いただけで冷えることになる。
そして東芝の技術陣は、稼働中の冷却ポンプも可動部分のないポンプを実現させた。これにより安全率は一段と高まった。
軽水炉の燃料棒は、ウラン/プルトニウムを酸化させ焼結させたペレットをジルコニウムの被覆管で包んだものである。酸化させる理由は金属のまま高温となると、ウラン/プルトニウムが水と反応する為、これを避ける為であったが、福島第一のように冷却が出来なくなると、被覆管のジルコニウムが水と反応し、水素爆発を招く至ったのは記憶に新しいことである。
又、燃料本体のペレットは、酸化物であるため熱伝導が悪く、燃料の中心部は高温となる。そして高温・冷却を繰り返すことで、ペレットや被覆管がひび割れることになり、燃料棒の寿命が短い。
それに対して、4S炉の燃料棒は、ウラン/プルトニウムを溶かし込んだ合金である。金属燃料は非常に耐久性があり、熱伝導が高く内部が高温にならない。アルゴンヌ研究所は30年間稼動していた原子炉を全電源喪失の緊急停止実験を行い、金属燃料の燃料棒を一本も破損させることもなく、原子炉停止に成功させている。
因みに、4S炉が30年間の使いきりの原子炉とするのは、燃料棒を取り巻いている黒鉛反射体を30年間かけてゆっくり巻き上げて、燃料棒の核分裂連鎖反応部分を少しずつつずらす事で実現させている。
200坪程度の敷地があれば、4S炉を設置することが可能である。4S炉が小型である事の意味は大きい。それは大量生産が効くからからである。工場で生産したものを現地に設置することも可能である。
格段に安く、維持費が掛からず、安全である。その為、この4S炉に対して発展途上国はみな注目をしている。発展途上国だけでなく、先進国も日本が動きだすことを待っていると言って良い。それが、先のジュームス・E・アワー氏の『日本よ原発に背を向けてはならぬ』の発言である。
処が日本は原発廃止の方向に向かっている。それも非科学的な放射線恐怖論に踊らされてである。その恐怖を煽っている一つは、反日団体でもある反原発団体である。
毎年青森の雪を那覇市に届けて子供に楽しんでもらう行事が、今年は反原発団体からの抗議で中止させられた。それだけで無く、瓦礫受け入れ反対も反原発団体が主導していたようである。この瓦礫受け入れ反対には『日本人には失望させられた』との外国からの声も聞かれる。
瓦礫受け入れ反対運動をしていたのは、反原発団体だったのである。反原発団体には九条の会、反天連、同和団体、慰安婦問題を扱う在日等、反日勢力が名を連ねる。反原発で日本を弱体化させ、放射線恐怖を煽って復興を遅らせ、瓦礫受け入れ反対で日本の評判を悪くさせる。さすがと言うか、やはりやることは反日団体である。
日本国民よ、いい加減で目を覚ませ。日本の使命は世界の先駆者になることではないか。反日団体が煽る放射線ノイローゼから脱するときだ。
小型原子炉4S炉は、アメリカの技術も混じっている。アメリカが惜しげもなく、服部禎男氏や日本の技術者に過去に蓄積した情報を教えてくれたからである。4S炉の特許を服部氏と東芝が持っていたとしても、4S炉が世に出るようになれば、商売で、技術で、安全基準で、科学分野で、日本とアメリカで協力出来ることが一杯ある筈である。TPPなんぞで、日米関係を壊すことより、小型原子炉4S炉のほうが、よっぽど夢が有る。4S炉を世界に提供する方が、全然グローバル的である。
江戸の遠州信楽とアールヌーボのエミール・ガレ
遠近法を使った西洋絵画は浮世絵に影響を与えた。浮世絵を見て印象派は始まった。文化はキャッチ・ボールである。でもそれは、日本と西欧が同じ事をしていたからでは無い。異なる手法、異なる価値観、お互い違っていたから影響を与えることが出来たのである。芸術に限らず技術の世界も、文化も政治の世界も同じである。グローバル化等しなくてもお互いに協力は出来る。グローバル化の流行に浮かれて、国の進路を誤るべきでは無いだろう。
放射能の嘘?本当?
それは、『生物は放射線が無いと生きていけない』、『生物は自然放射線の100~10000万倍の線量率の放射線を浴びると活性化する』、『ICRP(国際放射線防護委員会)の基準は破綻している』であり、今や世界の科学者の間では常識化しており、知らぬは日本人だけと言う事実である。
さらに服部氏の講演を解釈すれば、今まさに続いている福島原発の災害は、役人や一部学者の不勉強と自己保身、マスコミの情報隠蔽と偏向報道、それに乗じた左翼政治家と反核左翼の共同による人災だと言うことである。
その人災と言うのは、僅かな線量で住民を立ち退かせて農地を荒野に変え、僅かな線量で食品を廃棄させ、除染と称し大量の廃棄物を作っている事である。これこそ上記の面々と民主党政権が、共同して作り出した風評被害による産物である。そして最大の人災は日本をエネルギー小国にすることであろう。
しかし、今尚風評を撒き散らしている彼等には隠れ蓑がある。それはICRP(国際放射線防護委員会)である。この低線量の被曝を問題にする非科学的な基準を作ったのはICRPであり、日本はICRPの加盟国である。
だからと言って、彼等の罪が消える訳では無い。原子力大国である日本がICRPの基準を頭から信用し、放射線と生物の関係の研究をしなかった言い訳にはならない。
放射線と生物の関係の研究でありながら、放射線ホルミシスの研究と言うと文科省から予算はおりないと言う。それはICRPの威を借り学会に君臨する学者と、不勉強な研究者と役人が保身の為に邪魔するからである。
ではマスコミはどうか。服部氏はNHKにも丁寧に説明し、彼等も納得している筈だと言う。しかし服部氏の事を放送することは無かった。代わりNHKが放送したのは、チェルノブイリルの奇形の鹿等、ことさら放射線の恐怖を煽った番組であった。服部氏は、真実を伝えないNHKは偏向放送局であり、解体すべきとはっきり言う。
また反核左翼は、福島原発事故の放射線について問題が無いと声をあげた科学者に対して、電力会社の御用学者とかキチガイとか、何時ものレッテル貼りである。
冗談では無い。福島の放射線が問題が無いと言っている学者は、世界的にも高名な皆錚々たるメンバーである。反核左翼が祭り上げる、小出氏のように40年間京大にいながら、未だ助教の人間とは訳が違う
馬鹿な反核左翼はレッテル貼りか言論封殺しか出来ない。若し公開討論でも行われれば反核学者は声も出ない程叩き潰されるだろう。放射線と生物に関する実験も行っていない彼等にすがるところはICRPしか無いのだから。
服部禎男氏は、放射線と生物に関する研究を行った世界的研究者を招き、日本で国際会議を開く事を提唱する。勿論世界のマスコミやNHK等の日本のマスコミにも知らせる。否、招待しても良い。
もし放射線と生物に関する国際会議が日本で開かれたなら、恐らく『放射線は人体に有益である』『原発敷地内を含め、福島県の放射線量は問題が無い処か日本で一番健康的な県である』の結論が導き出され、それが白日の下に晒されるのである。
結果、世界の国は勿論、日本もICRPの頚木から逃れることが出来、世界トップにある日本の原発技術はさらに上を目指すことが出来、海水からウランを採取する技術と相まって、長年夢であったエネルギー自立を果たすことが出来るのである。
それより、白日の下に晒されるのは、ICRP御用学者と役人の無能で自己保身の姿である。又、誰が指示しているか知らないが、真実を伝える勇気処か、偏向報道を行って来たマスコミの姿である。そして、レッテル貼り言動封殺により日本の原子力研究を邪魔してきた反核左翼の姿である。勿論、一番醜態を晒すのは、数々の国益を損なってきた現民主党政権の姿である。
当然もはや日本にとって彼等は不要な人間達である。そして彼等は、正に日本を阻害している反日勢力と被る人間達である。
『放射線と生物に関する国際会議』を出来るだけ早く日本で開催すべきである。もし開催されたなら、反核左翼の言い分は全否定され、腫悪のように取り付いて日本の発展を阻害してきた彼等とその仲間を一掃するチャンスが生まれるのだ。原発再開により経済も活性化されるのだ。それは逆転満塁ホームランの可能性である。
福島の放射能のどこが危険?【マスコミを信じるのはやめましょう】
http://www.youtube.com/watch?v=sZDChg4U7lA
『自分が教わったICRP基準と180度見解が異なる論文が出ているが、どちらの説が正しいのか?』との服部氏の抗議に対し、米国電力研究所も米国エネルギー省も速やかに動き、アメリカの科学者も公正な判断した。
アメリカ核医学の大御所マイロン・ポリコープ博士に至っては、カルフォルニア大学を辞めこれからワシントンを教育しに行くと宣言した。それは科学者としてやらねばならない事に気が付いたからだと言う。
翻って我が国はどうだろう。真実を探求する科学者が真実を言えない状況ではないか。日本人の正直は何処にいった!。日本人の勇気は何処にいった!。
稲恭宏博士は、ホルミシスの研究に理解がない上司に馬鹿野郎と言って、電力中研を首になったそうです。尊敬します。
服部禎男先生講演①12.2.22そこが知りたい 「放射能の嘘?本当?」
http://www.youtube.com/watch?v=ZQyaygprKFQ&feature=youtu.be
服部禎男先生講演②12.2.22そこが知りたい 「放射能の嘘?本当?」
http://www.youtube.com/watch?v=VI24PtGwhq8&feature=related
服部禎男先生講演③了12.2.22そこが知りたい 「放射能の嘘?本当?」
http://www.youtube.com/watch?v=vspfmJo85cY&feature=related
有用な参考図書
用語:
LNT(しきい値なし直線)仮説:
直線閾(しきいち)値とも言う。人体に受ける放射線量は限りなく零の方が良いという仮説である。これこそICRPの欺瞞を象徴するものである。勿論危険な放射線量はある。しかし、それ以下の放射線量(低線量被曝)について、ICRPは実験すること無く、この仮説により規定値を作っている。この仮説を、ワリンダー博士は20世紀最大の科学スキャンダルと言った。
福島第一原発事故で勢い付いたのは、反原発団体である。反原発団体は反戦反核団体ともかぶる団体が多い。反戦反核団体は、嘗ての共産党が『アメリカの核は汚い核だが、共産主義国の核は綺麗』だと言ったように、主張はダブルスタンダードであり、反戦反核が目的では無く、殆どがアメリカや日本を敵視する団体である
つまり反原発運動を行っているのは、反日団体が殆どだということである。反日団体と言えば例によって在日朝鮮人が多数を占める団体である。そもそも、日本の原発を閉鎖的な物にしたのは、朝鮮人に扇動されている反日団体が、言論封殺やレッテル貼りで、まともな議論を封じ込めてきたからである。今でも、反原発の人間が言う『原発御用学者』と言う言葉は、言論封殺の典型的な例であろう。
これは原発だけの話では無い。在日朝鮮人を日本のあらゆる議論の場から排除しない限り、まともな議論は出来ず、まともな結論も導かれ無いであろう。
在日朝鮮人が反原発を言っているのは、原発が危険だからでは無い。日本の全てを邪魔するのが彼等の目的なのである。例えば『ブログ:中韓を知りすぎた男』のコメント欄にはセシウムの恐怖を煽るコメントをしつこく書く者がいる。これは東海TVの『怪しいお米。セシウムさん』テロップを流した犯人と同じ、日本の災害を揶揄し楽しんでいるのであって、原発の危険を警告するものではない。
脱原発デモに有ったハングル
反原発が全て反日団体なら全否定で終わりだが、反原発の考えを持つ者の中には保守の人間がかなりいる。藤井厳喜氏や西尾幹二氏がそうである。西村修平氏も反原発の立場の筈である。なので、ここは藤井厳喜氏を代表として彼が反原発の論拠としている処を反論して見たい。
冒頭に藤井厳喜氏は
日本は「核武装をしない」事を条件に、核拡散防止体制という国際秩序(International Regime インターナショナル・レジーム)の中で、原子力発電を許されているのである。という事は、原子力発電と核武装は二者択一であり、二律背反であり、相いれないのである。つまり、現行の体制で原子力発電を継続する限り、日本は核武装する事は絶対に出来ない。そういう国際的な枠組みが既に出来てしまっている訳である。
と言う。
まず日本が核武装する理由は、核保有国が非核保有国を恫喝すると言う、核拡散防止体制の欺瞞からである。核武装するならNPTからも脱退することでもあり、脱退後まで核拡散防止体制に左右される謂れは無い。只、国際秩序を忠実に実行するなら、条約加盟中出来た核燃料は使用しないようにし、後は日本が海水中から抽出したウランを使うべきであろう。
又、現在核武装で最も有効なのは、弾道ミサイルと原子力潜水艦の組み合わせである。核武装して潜水艦を通常型に載せる等、何処の国がしているのだろうか。藤井厳喜氏の意見は、核武装も原発も止めろと言っているに等しい。
藤井厳喜氏の要点は
第一に、日本列島は地震列島であり、この列島の如何なる地点においても巨大地震が起こり得る。
この様な地理的条件下にある以上、日本列島上に安全な原発を造る事は、いかに最新の技術を駆使しようとも、原理的に不可能である。
そして、東海大地震や南海大地震は近未来において起きる事が確実視されている災害である。
地球の歴史上、地震により破片が月まで到達した例は無い(噴火の場合は有り得る)。当然地震の揺れは限度があり、その範囲内で原発施設を作ることは可能である。但し、隕石等による直撃には対処出来ない。でも、それは日本に限ったことでは無い。
第二に、原発や再処理施設が地震その他の原因によって大事故を起こした場合、その被害は日本のような島国にとっては、国家の存続すら危うくする。
福島第一原発事故では、半永久的な避難地域は半径20から30キロメートルの範囲内ですみそうであるが、これは事故が最悪のコースを辿らなかった為である。
福島第一の事故は大事故で有った。しかし大事故であるにも関わらず、原発敷地内にいた作業員も被害を受けておらず、事故発生以後も撤退することなく終息の為に作業を続けている。これを見れば、半永久的な避難地域が半径20から30キロメートルの範囲などは、政治的に決めた規定以外の何物でもない事が分かる筈である。
第三に、原発は日本の電力の25%、第一次エネルギー全体の10数%を担っているに過ぎず、エネルギー自立とは程遠い。
しかも上記のような危険を伴うものであるから、費用対効果( Cost-Effectiveness )の点から言って、賢明な選択とは言い難い。
現在、福島原発が止まった状態であるが、その状態でも工場は節電を求めれられて工場稼動に支障が出ている状態である。病院等も同じである。ぎりぎりの電力供給時に、電力需要高昇により頻繁に停電が起きるのが通例化すれば、外科手術など出来なくなる。これが全ての原発を全て止める事態になれば、日本は文明国として成り立たなくなるだろう。原発と火力は補完している関係にある。別に原発だけ自立する必要は無い。
第四に、日本ではウラン鉱石は殆んど取れないので、原発推進はエネルギー自立とは程遠い。
日本は海水から 実用化を目指した実証試験を行う段階まで到達している。
海の中に溶けているウランは地上の埋蔵量の1,000倍、さらに、海水に溶けていないウランは海底に1,000倍あると計算されている。現在、日本のウラン消費量は年間約6,000トンということなので、1年間に運ばれてくるウランの約0.1%を回収するだけで、日本国内で消費する分を賄えることになる。(ちょっとその本が手元から消えているので後で書く)
第五に、それ故に、既に国内に30トン以上もあるプルトニウムを燃料とする原子力発電を実行するならば、それは原発をより一層危険なものにするだけである。
プルトニウムの燃料が、ウランのそれよりも格段に制御しにくい事は実証済みである。
勿論高速増殖炉は危険であり、技術的にも困難があると思われるが、失敗ならその方式から撤退は有り得ても、制御しにくいから撤退はありえないであろう。制御出来ると思ったから設計が出来たのである。只、敦賀は断層線上の直上。
第六に決定的な問題として、日本国内には、高濃度放射性廃棄物の処分場(保管場所)が存在しない。
それは日本列島が地震列島であるという第一の理由から必然的に導き出される結論である。
アメリカ政府は、高濃度放射性廃棄物は100万年責任をもって保管する必要があると宣言している。
100万年単位で見れば、過去、日本列島はそのかなりの部分が海面下であった時代もある。
日本には、ヨーロッパのように何億年も安定している強固な岩盤は存在しない。
日本列島はかなり若い、火山活動やプレート移動や地殻変動の育成物なのであり、残念ながら、この列島上に高濃度放射性廃棄物の安定した長期保管場所は存在しないのである。
プルトニウムについては、角砂糖5個で日本が全滅する程の毒性があると騒がれたことがあるが、誤りであることが分かっている。重金属としての毒性は有ると思われるが、普通の放射性物質である。
例えば『1965年、核兵器製造用のプルトニウム工場にて火災事故があり、酸化プルトニウムのエアロゾル(ほこり状の微小粒子)を吸入し、400名の従業員のうち25名が許容量を超えた被ばくをした。しかしその後も被ばくの影響は報告されていない』の報告等にあるように、それほど問題にされていない。
むしろ、この事故により『粒子状に固まって体内に摂取されたプルトニウムは、均等に分布して体内に摂取された場合の11万倍以上も危険であるという仮説(ホットパーティクル仮説)』は否定された。
普通の放射性物質を管理出来ているのに、プルトニウムだけ管理できないことは無いであろう。
藤井厳喜氏については以上である。
只福一型の原発は、電源喪失により必ず水素爆発+メルトダウンになる欠陥品である。原因が分かった以上、当然直すべきであり、それは可能な筈である。
良く反原発の人は、安全と言うのなら東京に原発を作ればよいではないかと言うが、実は東京と目と鼻の先の横須賀に、原子力空母や原子力潜水艦が停泊している。米海軍関係者は、これら原子力艦船の冷却装置が停止したとしても、動力無しで冷温停止することは可能だと言い切る。
恐らく海水で水棺にするのだろう。日本の原発は何れも海岸に設置してある。同じことが出来ない訳が無い。
脱(反)原発に なぜ左翼が多いのか
http://www.youtube.com/watch?v=RQO1rJABi6o&feature=related
もう一人の、反原発保守の西尾幹二氏であるが、チャンネル桜で行われた原発に関しての討論番組で彼が言った言葉は『もう、止めましょうよ。日本人に原発等できる訳が無い』であった。正直いってコノヤロウと思った。所詮彼は物書きである。もの作りを理解していない人間が、あの水素爆発で狼狽したのである。
簡単な技術などこの世の中には無い。如何なる技術も誰かが困難を乗り越えて獲得したのである。止めろというのなら、今福島第一の現場で格闘している技術者・作業員に止めろと言うべきであろう。
あきれたことに西尾幹二氏は、北朝鮮の核開発には理解がある、あの小出裕章氏と本を出している。西尾氏については、これ以上の論評は避けたい。
福島第一で今行われている工事は、事故を起こした原発を終息させ廃炉にさせる工事である。それは教科書も無く思考錯誤しながら行われる工事である。当然何回も失敗は有るかも知れないが、そこから得た技術は新しい原発を作るとき役に立つ技術である筈である。
せっかく危険を顧みず得た技術をみすみす手放すのは勿体無い。日本が原発を止めたとしても、支那・韓国・北朝鮮・台湾・ベトナム等は止めない。やはり日本が進むべき道は、先駆者としてより安全な原発を開発することではないであろうか。
山下俊一長崎大学大学院教授が言うように、石化エネルギーは最初に枯渇する。当然原発に頼らざる得ない日が来る。一時原発から撤退したとしても、何れ原発を使用するのである。その時は、危険だから困難だからは言い訳にならない。現在でも同じである。
だから原発開発は止める訳にはいかないのだ。そして人類は原子力エネルギーを利用しながら、次なるエネルギーを求めて宇宙に旅立つ準備をしなければならないだろう。何故ならウラン燃料も何れ枯渇するからだ。日本の役割は人類の先駆者としての役割である。(完)
おまけ。太陽発電に反対では有りませんが、何事も技術的困難は有ります。
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