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崗上虜囚さん
自然災害や有事に備えて財政出動をして
国内に金を流すことこそデフレ脱却の近道で
あると思いますが
財政均衡主義を唱える財務省のために
外国から観光客を呼ばないとお金が回らないという
大勘違いを首相をはじめ国民まで信じています。
そのことが非常に恐ろしいことです。
日本が災害は無い、攻めて来る国も無い、食べて寝て暮らせる国なら、デフレも、GDPも、成長することも、心配する事はないでしょう。発展途上国が成長しようと投資が活発なのは、彼らがやらなければならない事一杯あるからです。災害立国の日本だって、やらなければならない事は一杯あります。
従って日本国民はもっと働かなければならないのです。国が財政出動さえすれば国民は働きます。結果としてGDPは上がり、国家は強靭となり、国民も災害に強い頑丈な家に住むことになるでしょう。
下記は、10月13日に水戸市で行われた時局講演会『日本恢復は可能か?」2020年危機に備えて』の講師の和田正宗氏と西村幸祐氏の両氏にお渡ししたチラシである。タイトルは『破局噴火にも備えよ』であるが、内容は以前ブログ書いた複数のエントリーから作成したので新しいものでは無い。
このチラシを書い理由には、安倍政権が財政出動をせずに消費増税を決めた事に対する批判の意味もある。
地震・水害などについては、内閣官房の藤井聡氏が国土強靭化論で、財政出動と共に防災の必要性を説いているが、自民党内ではそれほど理解されていないようである。但し和田正宗氏は安藤裕・衆議院議員のグループに属しているので、財政出動も国土強靭化の必要性も分っている筈である。
と言うことで、多くの国民が破局噴火の恐ろしさ知れば、政治家も動かざる得ないだろう思ってチラシを作成した次第である。
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地震・水害だけでは無い、破局噴火にも備えよ
国の重大事項は、国防(防災も含む)・食料・エネルギーである。
国の財政問題:
「国の財政赤字で日本が破綻する」と言う話をTVや新聞で見聞きし、自分の将来を悲観している人もいるだろう。結論から言うと、国の財政赤字は何ら心配する必要は無い。国民が心配するべきことは別の事である。
財政赤字は国債の発行によるものであるが、財政赤字が大丈夫だと言う人もいる。大丈夫だとする理由は、「国債を買っている殆どは国民(95%)であり 、それは国民の資産だ」とか 「国債は円立てなので、外国人に多く買われても、円を刷って返せば良い」である。
確かにその答えに間違いは無いが、それでも心配する人は「国債のは借金には変わりは無いのだから、国債の発行はもう止めるべきだと」言う。そのように言う人は「私達が働いて、税金を払って国は保っているのだから、節約すべきだ」とか「無駄な公共事業は止めるべきだ」とも言うだろう。
その考えが正しいかどうか以前に、諸君がまず再認識しておかなければならない事は、現在世に出回っている[お金]、即ち貨幣の事であるが、[お金]は誰かが銀行から借りなければ世に存在しないと言う事である。諸君のポケット・マネー、銀行預金している[お金]等々、全ての[お金]は誰かの借金なのだ。
では国が借金を全て返したらどうなるだろうか。現在、国の借金は約1千兆円。GDPは約500兆円。[お金]は経済の血液と言われている。もし国が借金を返したら市場からお金は無くなり、日本経済は即死である。尤も国民の預貯金が1千400兆円ほどあるので、市場から[お金]が全て無くなる訳でもないが、それでも国が借金を全て返したら、やはり日本経済は衰弱死するだろう。勿論、諸君は貧困になる。
次の式を見て頂きたい。覚えておいて得になる訳では無いが損になる事はない。
・税収=名目GDP×税率×税収弾性値
・国内総生産(GDP)=個人消費+民間投資+政府支出+純輸出
(純輸出=輸出-輸入)
税収弾性値とはイカサマ経済学で使用するサジ加減値で、大体1である。これらの式で分るようにGDPを上げるには、政府支出を上げれば良く、税収もGDPを上げれば増えるのだ。でも政府支出を上げるには国債発行するのだから、借金も増えるのではないか心配する人もいるかかも知れない。その心配を念頭に置いて別の話をしよう。
室町時代、日本は流通が盛んになり銭が不足して明から明銭を大量に輸入していた。今で言えば何かを輸出して外貨を稼いで目出度し々となるのだが、馬鹿々しい事に日本が輸出していたのは銅であった。明は少ない銅で沢山の銅が得られて大儲けである。足利幕府が銅銭を鋳造すれば幕府の台所も潤い、日本経済も活性化したのだが、足利幕府は将軍共々明銭を有り難がっていたのだろう。ひょっとしたら明から脅されたのかも知れない。「幕府が銭を鋳造したりするとハイパー・インフレになる」とか。
この馬鹿しさは現在にも通じる。確かに上記の式では純輸出はGDPを上げる要因となっているが、足利幕府の例を見れば、わざわざ外貨をを稼がなくても足利幕府が[お金]を増やすだけでGDPは上がったのだ。国内に必要な[お金]の量は、その国の潜在的な経済力に見合った量になるだろう。『[お金]の量を増やす→経済活動が盛んになる→相乗効果でさらに潜在的経済力が大きくなる→[お金]が足りなくなる→・・・』で、現在でもドルを稼がなくても日本政府が円を増やす、即ち政府支出 をするだけでGDPは上がるのだ。
従って、上記のGDPの式に輸出が入っている事に目を奪われるべきでは無い。勿論、日本に無い石油等を輸入する代金を得る為の外貨獲得は必要である。しかし純輸出(輸出-輸入)はゼロを目標にすべきなのだ。第一、輸出などで外貨を稼ぐ事とは外国人の為に働く事ではないか。そして足利幕府に通じる馬鹿しさは、安倍政権が政府支出を増やさず、カジノとか観光とかで外貨を稼ごうとしている事である。
[お金]の量を増やす方法であるが、現在[お金]の量を増やすには、①「民間が銀行から借りる」、②「政府支出を増やす」の二つが有る。だが日銀のゼロ金利政策にも関わらず日本GDP上昇率が世界最低レベルだったのは、①「民間が銀行から借りる」が効果がなかった事を意味し、②「政府支出を増やす」をしなかったからである。
そこで国の財政赤字が国民が心配するべきことなのかどうかの問題に立ち戻ろう。現在、財政出動する為の国債は日銀が市中銀行から大量に買い入れており、それが国の借金として国民の心配事となり、また「日銀の国債の大量買い入れはハイパー・インフレになるのだ~」と騒ぐ人もいる。
しかしハイパーインフレになるような国は、国民のスキルが低いとかインフラが整っていなかったりとかで、元々物が作れない発展途上のような国であり 日本やアメリカやドイツのような先進国はハイパー・インフレに絶対にならない事を日本国民は知るべきである。先進国では仮にインフレになっても給料も上がり生活の質は変わらない筈である。インフレ率の調整も可能である。先進国で心配すべきはデフレ不況なのだ。
何故なら、先進国の国民に幾らスキルが有っても仕事が無ければスキルは落ちる。人のスキルは学校教育によるものだけでは無い。むしろ仕事を通してこそスキルが上がのだ。その仕事が無くなる原因はGDPが落ちる為で、GDPが落ちるのはデフレを放置したことにある。更にデフレを放置すれば、発展途上のようにハイパーインフレを起こす国になるだろう。従って国民が心配すべきは国民のスキルが落ちる事、国のGDPが落ちる事、デフレ不況を放置することである。
では財政赤字問題はどうかと言うと、日銀は政府の子会社である。国は国債の利子を日銀に支払わなければならないと言っても、日銀は利益の95%は国庫に納めなければならないのである。従って国が支払わなければならないのは利子の5%でしかない。
然しながら足利幕府と明銭の例で話したように、またGDPの動向が政府の責任なら、本来は[お金]の発行は政府が行うべきであり、日銀は政府の機関であるべきなのだ。ベーシックインカムとかヘリコプターマネー政策が囁かれてる昨今、これからは、中央銀行の存在の有無が問われて来るだろう。それどころでは無い。更にこれからは、貨幣制度を続けて良いものかどうかも問われて来る筈である。従って、国の財政問題は過渡期の制度上の問題と割り切るべきである。
破局噴火に備えよ:
日本列島は巨大噴火が度々発生する国である。現代日本人は破局噴火を経験していないが縄文人は経験した。それは7300年前起きた鬼界カルデラの噴火である。噴出量は20世紀最大の噴火と言われるピナツボの10km3の15倍の凡そ150km3である。巨大な噴煙柱は冷えず火砕流となって海を渡り50km離れた大隅半島・薩南半島を襲った。
火砕流と言えば、雲仙普賢岳の火砕流を記憶している人もいるかと思われるが、破局噴火の火砕流は、雲仙普賢岳のが噴煙が山腹を駆け下りるような形状なのに対して、爆発により上空に達した高温の噴出物が降下し、その降下するエネルギーと発泡するときのエネルギーにより、海を渡り山を駆け上るのだ。何れにしてしても人間なら即死する程の高温である。それが鬼界カルデラの噴火では、半径100kmまで及んだのである。火砕流は鬼界カルデラの南側でも、50km以上離れた屋久島にも達し、九州最高峰の宮之浦岳1936mの頂上まで覆ったのである。
(拡大)
図1:赤店は火山。赤丸の大きさは噴火規模から想定される火砕流の範囲。白の楕円は加久藤カルデラが鬼界カルデラ規模の破局噴火をした場合の想定される火山灰の降る範囲である。実際はこれより大きい場合もある。例えば阿蘇4と称する噴火では、北海道で15cmの降灰とか。
赤丸の大きさは、火山爆発指数VEI7かVEI6を示す。火山爆発指数VEI7の噴出量は1000km3~100km3であるがVEI7を150km3の鬼界カルデラと同規模に統一し、火砕流半径を100kmとした(実際は阿蘇4の噴出量は400km3で火砕流半径150km程ある)。VEI6は噴出量100km3~10km3であるが30km3として統一し、噴出量150km3のVEI7を基準に火砕流半径を計算した。
加久藤カルデラの陸地での降灰範囲は、鬼界カルデラの降灰範囲の平行移動である。本来なら季節風や灰大きさの分布と到達高度から降灰範囲を算出すべきであるが情報も無いので楕円は推定である。
火山の恐ろしさは火砕流だけではない。火山灰も生物に甚大な被害を与える。粉塵となった灰はあらゆる処から侵入し、人の呼吸器に障害を与えるのだ。
鬼界カルデラの噴火では日本各地に降り積もった火山灰の厚さは、凡そ600kmは生れた淡路島付近でも20cmにも及ぶ。融けぬ雪が山にも平地にも海にも降り注いだ事を想像出来るであろうか。火砕流を免れても、火山灰で陸の孤島となった地域の人は助けが来なければ死を待つしかない。
破局噴火の被害はそれに留まらない。次に起きるのは山間部に降り積もった灰が雨が降る毎泥流となって平地を襲うのである。木々は枯れ農業も壊滅状態になるだろう。そして被害を受けるのは日本だけでは無い。噴煙は世界を巡り寒冷化を促す。穀物は不作となり世界は食料不足になるだろう。だとしても国が有る限り、政府が機能している限り、国力に合った対処をしなければならないのである。
日本列島では鬼界カルデラ以上の破局噴火は7000年間に1回程度発生しているのだ。なので破局噴火が想定外は許されない。国民のスキルを上げ、経済力を上げるのは脆弱な国にする為ではない。経済力を上げるのは、正に破局噴火のような大災害にも対処する事が出来る人材の育成や技術投資・インフラ投資をする為なのである。
そう考えると、発展途上国の成長を取り込んで我国もそのお零れを預るなどの論が如何に馬鹿げた事が分るだろう。日本がやるべき事、投資すべき事は山のようにあり、それを行うことで、国土は強靭化し、国民のスキルも上がり、国民も安心して生活が出来、日本のGDPは上がるのだ。
では何をやるべきか。今直ぐにでもやらなければならない事は、破局噴火が起きる可能性が高まったとき、どう対処するかの計画案を作ることである。
例えば、図1は鬼界カルデラ規模の破局噴火が霧島近辺の加久藤カルデラで起きた場合の火砕流と火山灰の降灰範囲の想定図である。これによると九州の南半分は火砕流に覆われ、名古屋近辺まで20cmの火山灰に覆われることになる。
被災地のレベルの規定、被災地のレベル毎の避難先の確保、避難路や移動手段の選定、食料医薬品の確保とその分配手段等を決めておくべきだろう。恐らくこ絶望的な気持ちになるだろうが、先に決めているかいないかでは雲泥の差が出る。例えば1815年に鬼界カルデラと同程度の破局噴火が起きたインドネシアのタンボラ火山の噴火では、前兆である最初の噴火から破局噴火まで5日しかなったのである。
救助規定関連の法の作成も必要になるだろう。実はこれは救う人、見捨てる人を規定する過酷な法なのである。この法律が無く、現地の救助員の判断に任せたら救助する側共々倒れになったり、助かる人も助からない場合も出てくるだろう。
そして国であるが、まず気象庁に破局噴火が起きる火山の特定と、現在もしその火山が噴火したら、どの程度の火砕流が起きるか、降灰物が場所によってどの程度のになるのかを調べさす事である。幸いにして各地の ボーリング調査の際に採取された地中サンプルは地質調査所や防災科学技術研究所などに有るので、火山の特定とその火山の噴火時期と噴出量から、どの火山が現在噴火した場合の噴火規模を推定するのは、それほど困難な作業ではない筈である。
それを元に、図1よりもっと詳細な地図を火山毎作成しておけば、救助活動や復旧活動を行う自治体や関連省庁や民間の参考資料として役立つ筈である。
次に自衛隊であるが、気象庁などの情報から学習することと、出来る事出来ない事を見極めた訓練である。例えば現在保有している車両が移動出来るのは火山灰何センチまでとか。
そしてこれから必要なのは、破局噴火を想定した装備の充実である。例えば東日本大震災のトモダチ作戦で活躍した中には原子力空母も有った。外気を使用せずに高速で航行できる原子力空母なら有る程度の火山灰の中でも運用できるので、火山灰対策と揚陸設備を施した原子力空母級の船が数隻有っても良いのでは無いだろうか。火山灰に強い航空機の研究も必要になるだろう。
では破局噴火の場合では電力はどうなるだろうか。勿論太陽光発電や風力発電は使い物にならないだろう。外気を使う火力発電もやはり問題が発生するのではないだろうか。原発はある程度の降灰地域なら稼動できるだろうけど、送電線が灰によりショートして断線する可能性がある。又2018/09に起きた北海道の地震では北海道全域が停電になった。原因は道内の火力発電所が地震により緊急停止したことと、電力の需給バランスを一箇所で管理していたことである。
そこで注目すべきは地域分散に適した小型原子炉4S炉である。4S炉は地下埋設なので同じく地下埋設した電線でと地中により全域一斉停電のような事態にはならない筈である。
何れにしても火山灰で孤立化した地域に電力が無ければ、人が生きて行くことは出来ないであろう。原発アレルギーで4S炉を捨て人も見捨てるか、4S炉で人命を助けるか、結局はその選択は政治家の勇気次第。国民を見捨てる政治家に明日は無い。
降灰が治まれば復旧となるが、日本全土で土木作業となるだろう。当然人手は足りなくなるのは目に見えている。それなら今から無人で動く土木機械を設計しておくことだ。国防も防災も同じなので国防予算で無人土木機械の開発するべきであろう。
一般人が考えても、その他にもやるべき事は山のように考え付くが、政治の世界ではLGBTとかMeTooとか重箱をつつくような話ばかりである。
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備考:小型原子炉4S炉の説明
多くの日本人が放射線ヒステリー状態に陥って原発忌避になっている現在、世界は次世代原子炉(TWR)についての研究が静かに進行している。幾つかの方式の案があるが、その中で尤も注目されているのが小型原子炉4S炉である。
4S炉は、低レベル放射線研究の火付け役になった元電力中央研究所名誉特別顧問・服部禎男氏の発明品である(特許は服部氏と東芝が持っている)。4Sの意味は、スーパー・セーフ、スモール・アンド・シンプルの略である。
4S炉は、一言で言えば30年間使い切りの人手要らずの原子力電池といえるだろう。出力は2万~1万キロワットで、これがあれば砂漠や離島に住む人々にも電力を供給出来ると、発展途上国が最も期待している原子炉である。
例えば、1万キロワット級のカプセル収納型小型原子炉『ネーイチャー・セル10』の特徴は、
1、燃料棒交換なしの30年間使いきりの原子炉である。
2、燃料棒交換なし制御棒なしの為、運転要員が不要である。
但し、監視員2名を置く
3、負荷追従で動的機器なしの為、高信頼性を有する。
4、超安全のため、都心部にも設置可能である。
5、運転要員が不要の為、インサイダーテロを回避できる。
6、全部をカプセル化し、輸送・据付が容易。
7、現場工事を無くして、工場での高品質量産用設計が可能。
現在日本にある原子炉は軽水炉だが、軽水炉が水を使う理由は核分裂で飛び出した中性子が、水の衝突により揺らぎが大きくなること(熱中性子)で、他の核分裂物質に衝突しやすくなることを利用して核分裂連鎖反応を維持しようとするものだが、、小型にすると中性子は外部に漏れて核分裂連鎖反応を維持出来なくなるので軽水炉は大型にせざる得えず、また軽水炉を停止させるには、数百本の制御棒を入れる必要がある。
逆に4S炉は、小型で核分裂連鎖反応が維持しにくい構造なため、燃料棒の連鎖反応を起こさせたい部分のみ黒鉛反射体で囲むことで核分裂連鎖反応を維持している。ところがこの性質は止め易いことでもあり、緊急停止させるには、実際に黒鉛反射体を下に落とすだけで原子炉は完全停止(軽水炉は完全停止しない)する。これが4S炉の安全設計の一つである。
又、軽水炉の内部の水は熱交換の為にも使われているが、水は沸点が低く、高温になると容器が爆発する恐れがある。それに対して4S炉は熱伝導の良く沸点が高いナトリウムで熱交換を行っているので爆発しない。又上4S炉は小型で熱容量が小さい為、停止した原子炉は風が吹いただけで冷えてしまう程で、停止後の外部電源からの冷却装置等は不要である。更に東芝の技術陣は、稼働中の冷却ポンプも可動部分のないポンプを実現させ、これにより安全率は一段と高まった。
軽水炉の燃料棒は、ウラン/プルトニウムを酸化させ焼結させたペレットをジルコニウムの被覆管で包んだものである。酸化させる理由は金属のまま高温となると、ウラン/プルトニウムが水と反応するのでこれを避ける為だが、福島第一のように冷却が出来なくなると、被覆管のジルコニウムが水と反応し、水素爆発を招く至ったのは記憶に新しいことである。又、燃料本体のペレットは、酸化物であるため熱伝導が悪く、燃料の中心部は高温となり、高温・冷却を繰り返すことで、ペレットや被覆管がひび割れたりと、燃料棒の寿命が短命となっている。
それに対して、4S炉の燃料棒は、ウラン/プルトニウムを溶かし込んだ合金である。金属燃料は非常に耐久性があり、熱伝導が高く内部が高温にならない。因みに4S炉は黒鉛反射体を30年間かけてゆっくり上げて燃料棒の核分裂連鎖反応部分を少しずつつずらす方式なので、軽水炉で問題になっている発生するプルトニウムも、燃料と一緒にかなり燃えてしまうのでプルトニウム問題が無くなる。
4S炉の本体は高さ6m程、地下埋設が基本で、200坪程度の敷地があれば4S炉を設置することが可能である。4S炉が小型である事の意味は大きく、それは工場での大量生産が効くからである。従って工場で生産したものを現地に設置することになるだろう。また廃炉も簡単、設置と逆に工場に持ち込んで、燃料棒は再処理して再利用することになる。
この4S炉は、ビルゲイツも目付け、ヴァンダービルト大学のジュームス・E・アワー氏も期待し、NHK『バークレー白熱教室』の講師として知られているUCバークレー物理学教授リチャード・ムラー氏もお勧の原子炉である。ムラー教授は、反原発の人が問題視している核廃棄物の貯蔵について、「技術的に難しい問題では無い。既に解決済みであり、問題となるのは公共認識と政治的駆け引きである」と言っているが、4S炉は核廃棄物問題もクリアできる可能性をもった原子炉なのだ。
現在の原子力発電所を4S炉のアレイに置き換える方式も有りるが、市町村への分散配置方式にするべきであろう。それと送電線のスマートグリッドと組み合わせると、高圧送電線は不要になり、災害にもずっと強くなるからだ。太陽光発電や風力発電を排除すべきでは無いが、地震・火山、台風を考えると、小型原子炉の設置は必要且つべからざるものになる筈である。
ところが現在、この日本発の4S炉は、東芝の不正会計問題で、日本の物になるかどうか危ない状況になって来た。へたをすると、いざ日本で必要になったとき、その特許は外国の物になって日本では作れず、外国から買うことになっているかも知れない。
だが、一番の問題は国民の無理解、政治家のエネルギーや災害に対しての危機感の無さである。
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どうであろうか。噴火が地震より恐ろしいと知ったのは『火山灰は語る』町田洋著)であった。各地の堆積した火山灰から鬼界カルデラ等の破局噴火の規模を推定した町田洋氏は、先駆的な火山学者である。彼の努力の甲斐あって現在は政府主催の勉強会なども行われているようだが、何故か政治家達の腰は重い。
火山爆発指数VEI7クラスの巨大噴火の発生頻度は日本全体で1万年(7千年説も有る)に1回程度だが、死者数を1万年で割れば、1年当たりの死者数は地震災害と変わらなくなるのに予算が付かないと嘆いていた火山学者もいる。
鬼界カルデラから7300年たった。これから何も起きないと思う方が異常である。破局噴火も踏まえて国土強靭化に舵を切れば、カジノや観光などで外貨を稼がなくても確実にGDPは上がり、国民のスキルも上がり、全ての国民に職が与えられるのだが。
それにしても「外国人の為に国民の労力を割いて僅かな外貨を得るカジノ」を推進する安倍政権は異常である。馬鹿な仕事に国民の労力を割くのが目に見えているのに、外国人労働を受け入れ拡大は矛盾しているではないか。
デフレ脱却の為の財政出動無し。加えて消費税増税と移民拡大の為の入管法改正。完全に反安倍政権になった。打倒安倍政権!。
崗上虜囚さん
自然災害や有事に備えて財政出動をして
国内に金を流すことこそデフレ脱却の近道で
あると思いますが
財政均衡主義を唱える財務省のために
外国から観光客を呼ばないとお金が回らないという
大勘違いを首相をはじめ国民まで信じています。
そのことが非常に恐ろしいことです。
日本が災害は無い、攻めて来る国も無い、食べて寝て暮らせる国なら、デフレも、GDPも、成長することも、心配する事はないでしょう。発展途上国が成長しようと投資が活発なのは、彼らがやらなければならない事一杯あるからです。災害立国の日本だって、やらなければならない事は一杯あります。
従って日本国民はもっと働かなければならないのです。国が財政出動さえすれば国民は働きます。結果としてGDPは上がり、国家は強靭となり、国民も災害に強い頑丈な家に住むことになるでしょう。
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